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急に♥️くんの声のトーンが落ちた
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その横顔にさみしさが宿るのを僕は見ていることしか出来なかった
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1人だけ覚えているその記憶は大切なもののはずだ
だけど今は♥️くんの孤独を助長するだけのような気がした
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♥️くんの言葉を聞いてふと僕はゲームの記憶について気になっていたことがある
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そして♥️くんは何度もそうしてきたんだろう。
1人で魔王を倒して歪んだ世界を終わらせ、他のプレイヤーたちは何も覚えておらず、安穏した日常に戻る
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初めてこのゲームに巻き込まれ💛くんを倒した後、
♥️くんは『💛くんのことを覚えていたい』と望んだと聞いている
だから♥️くんはずっと💛くんのことも、このゲームのことも覚えている
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♥️くんの声も落ち着いている。 だけど無性に不安になった
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不安に思う原因は、 ♥️くんが落ち着いているから
必死に感情を押し殺している
その表情に耐えられず、僕は怒鳴っていた
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もう感情を殺しているわけではなかったが、その声は沈んでいた
一体何をすれば♥️くんをこの苦しみから逃れられるのだろう
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ただ、ゲームを楽しんでいただけ
普段の日常をゲームの楽しみで彩ったり、 現実の鬱憤を晴らしたり、 つかの間忘れたり。
そんな些細な楽しみ方をしていただけなのに
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考えなくてはいけないことだが、ここにずっといるわけにもいかない
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ダンジョンのベースは僕達が通っている高校の校舎みたいだけど、
そこに鮮やかなパステルカラーを取りいれた遊園地のような世界。
きっと💖くんの好きなことが詰まっているのだろう
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ふと僕は違和感を持つ
その正体に気付くと同時に疑問を口にしていた
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僕は立ち上がり、玄関に向かおうとしたが、
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自分の身体を見下ろすと、まだTシャツとジャージの寝間着姿だった
制服に着替え、僕らは学校へ向かった
ここはゲームの世界の延長であるから構造は現実世界と同じはず
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ちょうど登校の時間と被り、生徒達は昇降口に吸い込まれる
何気なくそこに目を遣ると💖くんの友達を見つけた
また決まった一日を繰り返すだけ。
『あの日』彼らは昇降口で💖くんに呼びかけていた
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僕は💖くんの友達達を見つめていた
彼らは誰もいない場所に… 今までなら💖くんがいたはずの場所を見つめて手を挙げ💖くんに呼びかける
モブ
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発せられたのは耳が痛くなるほどのノイズと不協和音
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強くて固い、絶対に揺るがない意思がそこにある
♥️くんは強い。 強がっているんじゃなくて、強い
そんな親友が羨ましくて、誇らしい
でもちょっとだけ妬ましくもあって、僕は軽く足を蹴った
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僕らが向かった先にあるのは体育館の隣にある屋外プールだった
夏場は主に水泳部が使っている
体育の授業では数回入った程度で僕はほとんど馴染みがない
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僕はプールをじっと見つめたまま💖くんとの会話を思い出していて♥️くんの表情にまでは気が向かなかった
まじまじとは見た事はなかったが、 いつも目に入っていた場所
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ゲームの水中エリアは苦手なのにプールは平気なのかな
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考え込む僕の言葉に♥️くんが反応しない
ふと隣を見ると、♥️くんの姿がなかった
♥️くんは僕の後ろで立ち止まり、うつむいていた
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強く握った拳も絞り出すような声も震えていた
♥️くんのその様子で、ここが💖くんにとって意味のある場所なのだと気付く
僕は静かに♥️くんの言葉を待った
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ロゼ
ロゼ
ロゼ
ロゼ
コメント
3件
でも💛くんのことを💗くんは覚えてないのにどうして?
え!?💛くんって水泳部のエースだったの!?