テラーノベル
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寝て起きて練習して、 休んで練習して休んでまた練習。
退屈に聞こえるそれらは
俺にとっては 楽しくて特別な合宿の時間。
水をかぶったみたいに 汗をかいて、
俺は壁際に座って ドリンクを飲んだ。
白石汐凪
黒尾鉄朗
蒸し暑い体育館で 働き回る白石が、
うちわを持って 歩み寄ってきた。
俺と目線を合わせるように しゃがむと、
パタパタと うちわを扇いでくれた。
黒尾鉄朗
黒尾鉄朗
白石汐凪
白石汐凪
「汗だくですよ」って言われて 少し恥ずかしくなる。
何気ないふりをして タオルで汗を拭き取った。
白石汐凪
白石汐凪
口元に人差し指を当てて言う。
ひとつひとつの仕草さえ 愛らしかった。
白石が言った通り、
昼食後の午後の練習の合間に アイスが配られた。
クーラーボックスを持った白石が 部員達にアイスを配る。
白石汐凪
黒尾鉄朗
白石汐凪
部員全員に配り終わると、
白石は売れ残った ミルク味のアイスを手に取る。
暑いから 甘ったるいミルクではなく、
皆ソーダとか フルーツ系を選んだらしい。
俺も例外じゃない。
黒尾鉄朗
と、自分の気の利かなさに 後悔する。
白石汐凪
と、白石のそんな声がして 振り向くと、
暑さに早くも溶けだした アイスが細い腕に伝っていた。
流石に目に毒すぎる。
白石汐凪
白石は残りのアイスを 口に含むと、
棒をゴミ袋に放って
慌てた様子で 水道に向かっていった。
夜久衛輔
灰羽リエーフ
孤爪研磨
黒尾鉄朗
コメント
9件
今回も最高に面白かったです,,✨️✨️ これで明日の学校頑張れそう,,.ᐟ