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寝て起きて練習して、 休んで練習して休んでまた練習。

退屈に聞こえるそれらは

俺にとっては 楽しくて特別な合宿の時間。

水をかぶったみたいに 汗をかいて、

俺は壁際に座って ドリンクを飲んだ。

白石汐凪

黒尾さんお疲れ様です

黒尾鉄朗

おー、白石もお疲れ

蒸し暑い体育館で 働き回る白石が、

うちわを持って 歩み寄ってきた。

俺と目線を合わせるように しゃがむと、

パタパタと うちわを扇いでくれた。

黒尾鉄朗

ありがと

黒尾鉄朗

でも白石も暑いだろ?

白石汐凪

私は平気ですよ

白石汐凪

黒尾さんの方が暑いでしょ

「汗だくですよ」って言われて 少し恥ずかしくなる。

何気ないふりをして タオルで汗を拭き取った。

白石汐凪

ここだけの話、ママさん達がアイスを持ってきてくれてるんです

白石汐凪

午後の練習の合間に配るのでお楽しみに

口元に人差し指を当てて言う。

ひとつひとつの仕草さえ 愛らしかった。

白石が言った通り、

昼食後の午後の練習の合間に アイスが配られた。

クーラーボックスを持った白石が 部員達にアイスを配る。

白石汐凪

黒尾さんは何味がいいですか?

黒尾鉄朗

ぶどうお願いしま〜す

白石汐凪

はーい

部員全員に配り終わると、

白石は売れ残った ミルク味のアイスを手に取る。

暑いから 甘ったるいミルクではなく、

皆ソーダとか フルーツ系を選んだらしい。

俺も例外じゃない。

黒尾鉄朗

( 種類が残ってるうちに白石はどれがいい?って聞いてやればよかったな )

と、自分の気の利かなさに 後悔する。

白石汐凪

わ、

と、白石のそんな声がして 振り向くと、

暑さに早くも溶けだした アイスが細い腕に伝っていた。

流石に目に毒すぎる。

白石汐凪

洗ってきます!

白石は残りのアイスを 口に含むと、

棒をゴミ袋に放って

慌てた様子で 水道に向かっていった。

夜久衛輔

顔赤いぞ黒尾

灰羽リエーフ

熱中症っスか?

孤爪研磨

…クロの変態

黒尾鉄朗

…俺だって健全な男子高校生なの!

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