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面倒くさい女の話

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面倒くさい女の話

第1話 - 面倒くさい女の話

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2020年06月02日

#恋愛

#立花ミケーラ

#ゆるい小説

立花ミケーラ

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立花ミケーラ

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高校の時

やたら前髪を気にする女が居た

『次体育じゃん〜』

『前髪終わったんだけど』

知るかそんなの

毎日くしを持ち歩いて

ちょっとした隙があるとすぐ前髪

前髪命かよ

女ってほんと面倒くさい

休み時間に

こっそり持ってきたプリクラを

机の上に並べる女が居た

『えぇ〜！これ○○ちゃん？』

『可愛い〜！』

そりゃそうだろ

加工なんだし

「そんな事ないよ〜」

「ブスだよ〜笑」

って、謙遜しまくってるくせに

褒められたあとのドヤ顔半端ないぞ

というかブスだと思うなら見せびらかすな

この間

『○○くんってイケメンだよねぇ』

って言われたから

会話を返そうと思ったんだけど

それよりもその子のスカートめくれてた方が気になっちゃって

『スカート、めくれてるよ』

って教えてあげたら

『っはあ？！変態！！』

だってさ。

お世辞言わないとやっていけない女の人間関係って

ほんと面倒くさい

…え？

地味にイケメン晒すな？

ごめん、悪意はないんだけどね

放課後

中央階段を登っていたら

上から女が落ちてきた

本能的に手が出て一緒に下まで滑り落ちた

ずどん

どん

どーん

幸いにも怪我はなくて無事だった

『○○くん…っ？！』

『あ、ありがとう…』

ってなわけでその後10秒くらいは2人で静止してたんだけれど

足が痺れた

きっとこれは恋が始まるシチュエーションなんだろうけど

彼女を抱いてたせいでとりあえず足が痛かった

だから思い切って

『重い』

って言ったら思いっきりビンタされた

女ってほんと面倒くさい

何週間か後

女に告白された

あの、落ちてきた女

『階段で救ってくれた時から一目惚れでした…』

ならなんでビンタしたよ

女なんて面倒くさいから

『ごめん無理』

すぐに断った

そしたら女は目頭抑えて走ってって

後で教室戻ったら大粒の涙流して

わーわー泣いてた

隣の女がこっち睨んでた

女ってほんと面倒くさい

恋人ができて1年たつ頃

女にプロポーズしたくて別の女と出かけてた

藍色の月のダイヤモンド

女にはこれが似合いそうだから

なのにさ

次の日また泣いてたし

嫉妬かて

別の女にアドバイス貰ってたくらいで泣くなよ

必死に慰めても聞く耳持たない

そんなに泣いたら目腫れるじゃん

その後何も話せないまま1日過ぎて

夜寝れなかった

女ってほんと面倒くさい

次の日

デート先のレストランで女にプロポーズをした

『ずっと一緒にいたい』

身体が熱かった

とても

だけど女はまた泣いていた

昨日の腫れが治まってないのに

何回も何回も目を擦って

肩を小刻みに震わせて

『ありがとう、ありがとう』

って何度も呟く

目立ちすぎて周りの客から注目を浴びてた

それが恥ずかしくて

『泣くなよ』

頭をさすってあげた

そしたらまた女は泣く

折角の化粧も全部落ちちゃって

これは帰りが大変だな

『私も好きだよ』

不意打ちに告白してきて

こっちまでも泣かせてくる

あー

女ってほんと面倒くさい

fin.