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夢を見た。
いつかの、どこか。
遠い未来の夢。
私が大人になっていた。
隣には、愛する人がいて。
恐ろしいほどに幸せだった。
朝倉
すぐに分かった。
これは束の間の夢だと。
光
私の最期の瞬間は、 もうすぐそこまで来ている。
光
そして、その日が訪れた。
黒沢先生
黒沢先生
光の母
美桜
朝倉
この日が来るのは分かってた。
それでも願い続けた。
来てほしくなかった。
終わってほしくなかった。
だけど──
光
朝倉
光の母
光
彼女は数日ぶりに目を覚ました。
そして、幻じゃない。 確かに微笑んでいた。
驚くほど綺麗だった。
それが、 本当に最期だと告げていた。
朝倉
杏香
美桜
美桜
黒沢先生
光の母
ああ そうか。
これが「愛」か。
朝倉
朝倉
朝倉
朝倉
光
朝倉
朝倉
光
朝倉
朝倉
朝倉
朝倉
光
彼女は視線を杏香に向けた。 美桜に向けた。 父親に向けた。 母親に向けた。
そして最後に、俺に向けた。
ほとんど残っていないはずの 力を振り絞るようにして 俺の指に触れてきた。
光
朝倉
杏香
美桜
朝倉
光の母
黒沢先生
俺たちにもう、 言葉はいらなかった。
朝倉
20XX年 3月27日
早咲きの桜がはらりと舞う季節に
望月光の命は 誰も見たことのない世界へと 旅立っていった・・・
たったひとつ、 「透明の約束」だけを残して──