大森元貴side
omr.
fjsw.
そういって笑う涼ちゃんも明らかに憔悴しきっていて。
人のことを心配できるような身体じゃなかった
目も腫れて、声も枯れている
いつも綺麗に整えていた髪もボサボサ。
目の下には隈だってできている
頬もこけていた
fjsw.
fjsw.
涼ちゃんがそう尋ねてくる
それは涼ちゃんも同じでしょ?
きっと涼ちゃんだって俺みたいに泣き明かして夜寝れていないでしょ?
なのに涼ちゃんは俺のことを心配してくれている
涼ちゃんは昔からそんな人だ
自分のことよりも他人のことを優先して一番先に壊れてしまう人
他人の不幸も悲しい気持ちも全部自分が背負ってしまう、心の底まで優しい人
涼ちゃんはその日、家に泊まることになった
俺が心配だから、と何回も言っていた
俺は、涼ちゃんのことも心配だよ
夜ご飯は涼ちゃんが作ってくれた
「ちゃんと食べないと、元貴まで死んだから僕生きていけないよ」
そう言いながら台所にたった涼ちゃん
「若井の匂いが残ってる」
そう言って少し泣いていた
その日の夜、涼ちゃんが作ってくれたトマトパスタは美味しくて、でも少しだけしょっぱかった
fjsw.
トマトパスタをなんとか食べ終えて、食器を台所に持っていくと涼ちゃんは赤い目をまた細めてそう言った
寝るのは嫌だった
寝ると、必ず若井が死んだ夢を見る
若井が死んだ日がそうだった
泣き疲れて寝た時がそうだった
画面いっぱいに広がる赤
そして若井は言う
「なんで助けてくれなかったの?」
もう、若井の夢を見るのは嫌なの
なんで、夢でまで若井は殺されるの?
寝るのが、怖い
fjsw.
涼ちゃんは優しくそう言った
優しい優しい声と眼差しだった
omr.
fjsw.
omr.
fjsw.
涼ちゃんは俺の肩に手を乗せていった
fjsw.
涼ちゃんは頬に涙を伝せながら、俺に無理に笑いかけた
その言葉には聞き覚えがあった
「もし僕が眠れない夜は 何処かへ行ってしまわないよう 変わらず側にいてあげてほしい」
まだ若井が生きていたころ、若井と涼ちゃんに向けてかいた歌
Best Friend Foreverの頭文字をとって、BFF。
一番を若井に、二番を涼ちゃんに向けて、本当の思いを込めた、大切な歌
BFFを一番最初に若井と涼ちゃんに聞かせたとき、二人は泣いていた
若井は 「ありがとう」「絶対だよ」 って何度も言いながら、俺に手を握った
思い出すたびに胸があったかくなる、この思い出は、今でもずっと心に残っている
fjsw.
静かに嗚咽を漏らして泣く俺を涼ちゃんは持ち上げてベットに運んでくれた
そのまま電気を消して、「おやすみ」と俺に言ってくれた
涼ちゃんは声はすごく弱々しくて。
このまま俺が寝て、目覚めたら涼ちゃんが消えているんじゃないかって思うくらい、静かな声だった
omr.
fjsw.
涼ちゃんは俺の背中をとんとんって叩いてくれた
触れる手のひらがすごく優しくて、あったかくて。
泣きそうになりながら、俺は約三日ぶりに寝ることができた
こんにちは✨
700いいねありがとうございます😭 感想もすごく嬉しいです✨
この作品もいいねと感想よろしくお願いします🤲
それではまた!
コメント
4件
、、、、、、、、 もう言葉がでないよ、、、 BFFだしてくるのは反則だって、、、 二人とも辛いのにそれでも生きていく強さとか支えあっていくのがたまらなく最高でございます✨️
BFFの歌詞が出てきた途端、興奮しました😭すごく小説の書き方が上手なので、尊敬させていただいてます🥹
本当に毎回毎回の 作品に感動します✨ これからも応援してます! ーーー✂ みのりさんへ 何回もアカウントを消してしまい申し訳ないです🥲 本当にすみません!!🙇 これからも是非素敵な作品を 読ませていただきたいと思います🙂↕️