叶わないと知っていても。②

いつしか僕はタクトに恋をしていた

気づけばタクトのことを考えている

部活中も、バスの中でも、ロードバイクを漕いでいても、いつでも。

仮に、俺がタクトと付き合えたとしても幸せにすることはできない。

だって、

こんな俺だから。 幸せにできるはずない。 俺は弱気でコミュ障で。

学校にて

さりげなく、頭を触ってくる。 坊主だから触りたいのかよーわからん

あ、坊主楽っすよ👍

ふた…り…？

いやあなた、もっと仲の良いお友達いらっしゃるじゃないですかあ…

…なんで、俺と？

こちらとしては嬉しい限りですよ、はい

…俺でいいの？

3日の日

部活の内容等を送った

申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

せっかく、誘ってくれたのに、

明日は、タクトも部活だ

…ちなみにこの日はタクトはオフの日でちょうどいい時間がこの日しかなかった。

部活の昼休み

夜

いや、優しいかよ

俺、送るんかーい

明日、逃したら一生後悔しそうで。

はー…まじ迷惑かけてるなぁ。 優しすぎなんだよ…

部活終わり、俺本気で泣いてた。 ほんとに、行きたかった。 先輩の前で泣いてしまって。

いろんな人に迷惑かけすぎだなぁ、俺。

明日だとタクトに迷惑かけてしまう。 部活終わりにすぐ来てもらうなんて。

ほんとにごめんね、タクト。

部活でものすごく怒られ、帰りが遅くなってしまった

夏休み中、寮は閉寮となり家から通わなくては行けない。

ロードバイクを必死にこいで。

家までは50分ほどで着く。 帰るときは坂道で風が気持ちいい

いやな気持ちを忘れさせてくれる

…そんな気持ちより、祭りに行けなかった後悔の方が強かった。

ロードバイクを漕いでる時、思いっきり泣いてしまった。

だけれど、