薄い遮光カーテンから、 月の光が漏れている 。
そんな少しの光にしか 、 目がいかないような 殺風景な部屋では 、
二人の男が向かい合わせに座って 会話をしていた 。
── オリヴァー ・ ジョーンズ
オリヴァー
オリヴァー
ケリー
ケリー
昔から変わらない 、 此方を小馬鹿にした様な言い方に 、 嫌な懐かしさを覚える 。
ケリー
オリヴァーにとっては 、 此処が何処なのかという話は 、 とても重要なのだが 、
ケリーが話したがっている内容に 、 この場所は関係ないのだろう 。
オリヴァー
オリヴァー
オリヴァー
ケリー
ケリー
オリヴァー
オリヴァー
昔から変わらず 、 オリヴァーとケリーは相性が悪い 。
オリヴァー
オリヴァー
ケリー
オリヴァー
ケリー
ケリーは 、分かり易い溜息をつくと 自身の横に置いていたカバンから 、 幾つかの紙を取り出した 。
オリヴァー
ケリー
オリヴァー
オリヴァー
ケリー
ケリー
オリヴァー
オリヴァー
ケリー
ケリー
そう言うと 、 ケリーは2つの紙をオリヴァーに渡した 。
オリヴァー
講師 依頼契約書 株式会社 祥絆 ( 以下 「甲」記す ) と 、 オリヴァー・ ジョーンズ ( 以下 「己」と記す ) は 、 次の通り契約を締結する 。
オリヴァー
オリヴァー
オリヴァー
所々に疑問を抱きながらも、 オリヴァーは 、 そのまま読み進める 。
( 講師の委託 ) 第1条 甲は 、己に対し 、甲の企画する以下の講義 ( 以下 「本件講義」と記す ) における 講師を委託し 、己はこれも受託する 。
( 担当講義 ) 第2条 己が講義を担当する内容は 、 以下の通りとする 。 科目 : 数学 ・ 外国語 期間 : ■■ 年 10 月 6 日 ~ ■▶ 年 9 月 30 日 曜日 : 月曜日 / 金曜日 時間 : 午後 19 時 ~ 午後 21 時
( 講義の運営 ) 第3条 1 ,己は 、講義開始時刻の 10 分前までに 、 講義控え室に入室しなければならない 。 2 ,己は 、講義で用いる資料を 、 講義日 3 日前までに 、甲の事務局へ 送付しなければならない 。 3 ,己は 、やむを得ない事情により 第 3 条の講義を休講する場合は 、 遅くとも前々日の午前中までに ( 急病など緊急の場合は 、できる限りすみやかに ) 甲に対し通知をしなければならない 。
( 報酬 ) 第4条 1 ,甲は 、第 2 条の講師業務の報酬として 、 己に対し 、毎月金40万円 ( 消費税別 ) を支払う 。 2 ,全 1 項の報酬の支払いは 、 当月分を翌月3日限り 、己に手渡しで支払う 。
( 費用負担 ) 第5条 交通費その他業務を遂行するに必要な経費は 、 事前又は事後に己が甲に申告し甲に支払いを 承諾したものは甲の負担とし 、 それ以外なものは原則として己の負担とする 。
以上の合意を証するため 、 本契約書 2 通を各当事者が記名押印して制作し 、 各自一通を保管する 。
■■年 10 月 1 日 甲 : ( 住 所 ) 株式会社 祥絆 代表取締役 ベイリー ・ ウッド ㊞ 己 : ( 住 所 ) オリヴァー ・ ジョーンズ
オリヴァーは一通り読み終えると 、 契約書を机に置き 、溜息を吐いた 。
ケリー
ケリーは 、項垂れるオリヴァーを後目に カバンから印鑑を取りだした 。
オリヴァー
ケリー
オリヴァー
ケリー
オリヴァー
オリヴァー
ケリー
そうオリヴァーが聞くと 、 ケリーは扉の方に目を向けた 。
ケリー
ケリー
オリヴァー
オリヴァー
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