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コツ……コツ……

足音は、 一定のリズムで続いていた。

……近い。

壁一枚、隔てた向こう。 確実に、 “誰か”が歩いている。

夜は、部屋待機。 それが、ルール。

なのに——

ギ……ッ

どこかで、 ドアが軋む音がした。

……やっぱり、 誰か、動いてる。

端末を、そっと握りしめる。 画面は、暗いまま。

通知は、もう来ていない。

——来ていない、はずなのに。

胸の奥が、 嫌な予感でざわつく。

【——一人、外れた】 【本命は、まだ中にいる】

“中”って、どこだ?

人狼が、 まだこの館にいる、って意味か

それとも—— “人狼以外”の、何か。

足音が、 一瞬、止まった。

……目の前?

やばい。

息を殺す。 心臓の音が、 うるさすぎるくらい響く。

数秒。 あるいは、数十秒。

足音は、 向きを変えて、遠ざかっていった

……行った?

安堵しかけた、その時。

ブッ……

端末が、 ごく小さく振動した。

ころん

……っ!?

画面を確認する。

通知は、 アナウンスじゃない。

個別

【——見てる】

たった、 それだけ。

ころん

……は?

背筋が、 一気に冷える。

見てる?

誰が。 どこから。

部屋の中を、 ゆっくり見回す。

ベッド。 机。 クローゼット。

……何もない。

なのに

視線、感じる……

その瞬間。

コン……コン……

ドアを叩く音。

ころん

……っ!

一回。 間を置いて、 もう一回。

コン……コン……

……誰だよ。

夜は、 誰とも接触しちゃいけない。

それなのに——

ドアの向こうから、 低い声がした。

???

……ころん。

名前を、 呼ばれた。

……知ってる声

でも、 今ここで来るはずのない——

???

開けなくていい。
でも、聞いて。

喉が、鳴る。

ころん

……何。

???

今の夜、
“動いたのは二人”じゃない

???

……三人、だ。

——三人?

じゃあ、 あの端末のメモは……

???

その中に、
“嘘をついてるやつ”がいる。

短い沈黙。

???

……たぶん、
もうすぐ、犠牲者が出る。

ころん

……っ!?

問い返す前に。

足音が、 急に、遠ざかっていく。

ころん

ちょ……!

ドアを開けようとして、 手が止まった。

——開けたら、終わる気がした。

静寂

端末が、 また一度だけ震える。

【夜の行動は、 まもなく終了します】

三人、動いた。

その一人は、 今、ここに来た“誰か”。

じゃあ、残りの二人は——?

頭の中で、 名前が、浮かび上がる。

さとみ。 えと。 ななもり。 じゃぱぱ。 ジェル。 莉犬。

……誰だ。

夜が、終わる。

そして、 “結果”が、出る。

嫌な確信だけが、 はっきりと胸に残っていた。

青い夜、人狼は息をひそめる

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