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ちょっと飛ばして黄くんの家☆

お……お邪魔します……

あ、そこら辺に座っててください

僕、飲み物ついでくるので!

ありがとな

………

黄の家って、案外立派やな

そういや家族とか、平気なんやろか……

ん〜……どうなんだろ……

…ねね……あれ何かな

青くんは、あるものを指さした

その指の先には、大量のカッターと薬

それは、この家の誰かがリスカ、ODをしていることを示すには十分だった

……黄か…はたまた別のやつか……

黄の可能性が高そうやけどな……

あ、おまたせしました!

黄くんは、お茶と、なにかのノートを持ってきた

そのノート、何?

あぁ……赤のことについて、話をしようと思いまして……

…どういうこと?

順を追って説明しますね

まず、赤は自殺をしなくとも、後半年で死ぬ事が決まっていました

……!?!?

…ッ…ポロ

……まじか…

………ッ……!

黄くんは一つ一つ、ゆっくり話してくれた

原因は、前から患っていた心臓病が悪化したからだということ

赤くんは、俺らに心配をかけないように黙っていたこと

赤くんは、俺らに未練を残さないために、喋ってなかったこと

ずっと俺らのことを無視するのが辛くなり、泣いていたこと

生きたいという赤くんの思いも届かず、心臓病はどんどん悪化していったこと

赤くんは最後の決断として、死ぬ前日の日に、病気に負けたくないから自殺すると、黄くんに伝えていたこと

黄くんの話を聞いている俺らの目からは涙が溢れ出ていた

黄くんが話し終わって、何分が経過しただろうか

数分の沈黙を破ったのは、桃くんだった

…ッ……黄は………

…?

なんで言わなかったんだよ!!!

だから、それは赤が桃くんたちのことを思っt(((

違う……ッ

…え…?

なんで黄は、俺らに言わなかったんだよ!!!

………ッ……それは……

…言えなかったんです……最初で最後の……赤からのお願いだったから…

え……?

…最初で………最後……?

…赤は……ずっと前から自分の意見を言いませんでした

何を思っているのか言わないので、僕が色々決めてました

…そんな赤が、死ぬと決まった時、言ったんです

…… " 一生のお願い……紫ーくんと、青くんと、橙くんと、桃くんにだけは、心臓病のこと、言わないで…… " って……

…ぅぁ………ポロポロ

……は……?

……なるほどな

……ッ…グスッ

……心臓病のことを言えなかったこと、そして、自殺をとめられなかったこと……本当に謝らせてください…

もう……戻れないと分かっているから……ッ……謝らせて…ください……ッ……

必死に謝る黄くんからは、涙が頬を伝っていた

黄くんは、赤くんが死んでから、初めて泣いていた

ぅ……ぁ…………ポロ

黄、お前だけの責任やない

俺も、紫ーくんにんなこと言われたら、言えなくなってしまうしな?

だから、今は泣いてええんやで

………ぁぁぁぁぁあ!!!!!

それからしばらくの間、黄くんは泣いていた

黄くんの抱えていたものは、俺らよりも、ずっとずっと、大きかった

そのことに俺らも言葉を失い、ずっと眺めていた

大切な人を守るため、戦い続けた、黄くんの姿を

……ふぅ…ごめんなさい…

あれから数分、黄くんは泣いていた

ようやくその涙が止まったらしく、涙を拭いていた

紫ーくん達には、見てほしいものがあるんです

見てほしいもの?

この、日記帳なんですけど

黄くんが見せたものは、先程持ってきていたノートだった

黄くんはパラパラと、ページをめくり、あるところでとまった

えっと、青くん、桃くん、橙くん、紫ーくんの順で読んでもらっていいですか?

それはなんだよ

あ、言ってなかったですね

…赤の遺書ですよ

遺書…か

なんでそれを僕らが読む必要があるの?

赤が、個人個人に書いてたんですよ

…親のことも書かなかったのに、君ら四人のことも書いてたんです

も……?

…僕にも、書かれてたので……ッ……

……そうか…とりあえず、青から読まね?

そうだね!

青くんはそう言うと、遺書を読み始めた

青くんは、目を一瞬見開くと、焦ったように読み始め、最後には泣き出していた

ぅ……ぁ…赤……くん…ッ………

放心状態の青くんを俺が撫で、次は桃くんが読み始めた

桃くんも、青くんと同じ反応だった

一度目を見開くと、泣き出していた

……ッ…赤……

まさか、桃くんも同じ反応をすると思わず、驚きを隠せない

……桃ちゃん

……俺も読むな?

…うん

橙くんは、ゆっくり読み始めた

橙くんは、他の二人と少し違う反応だった

なんとなく、"やっぱり"と言いたげな顔に、俺は見えた

はい、紫ーくんの番やで

読み終わった橙くんは、涙を流してはいなかった

ただ、ほんの少し、泣きそうになっているように見えた

…んじゃあ、読むね

俺は、覚悟を決めて、ページを開いた

紫ーくんへ

いつもいつも俺のこと気にかけてくれてありがとう

紫ーくんが、俺の事を一番気にかけてくれてたの、気づいてたよ

ずっとずっと話せなくてごめんね

死ぬ前に、真正面から話したかったな

最後だし、いっぱい暴露するね?

俺は、ずっとずっと、紫ーくんに憧れてた

みんなに尊敬されるほどのカリスマ性があって、

みんなに優しくて、

勉強できて

どれをとっても、紫ーくんは凄かった

俺とは住んでる次元が違うんじゃないかって思うくらいw

でも、紫ーくんが桃ちゃんとか青くんとか橙に振り回されてると、やっぱり人間なんだなって思えて、

すっごい面白かった

俺に、どんな世界でも見せてくれた

暗い世界しか知らなかった俺を、明るい世界に導いてくれた

本当にありがとう!

俺、紫ーくんに憑依して、いろんな世界見てみようかなw

いっぱい伝えたいけど、書ききれないから、これで最後!

紫ーくん、大好きだよ

昔も、今も、これからも、

紫ーくんは、ずっとずっと、新しい世界を見せてね!

俺は、天国にずっと居る

生まれ変わったら、親友か恋人にでもしてほしいな……なんてねw

ずっとずっと、愛してます

俺の分まで、幸せになってください!

By 莉犬

……ぅ……ぁぁ…………ポロポロ

俺は、心の中にあった絡まりが、解けていくのをかんじた

俺は、ずっと赤くんのことを気にかけてた

それをなんでかと疑問に思ったこともあった

でも、答えは出なかった

赤くんは、死んで尚、俺の謎を解き明かした

俺が赤くんを異様に気にかけていた理由

それは、

俺が赤くんに恋をしていたから

だった

俺は、その事実に気づくのが遅すぎた

ぁぁぁあ!!!

俺は、泣きじゃくった

途中で吐きそうになりながら、それでも涙はとまらなかった

俺が泣き止んだ時、橙くんが背中をさすっていてくれていた

……ごめ……ッ……橙く…ッ。

大丈夫、紫ーくんは、泣いてええんやで

……橙くんも…泣こ?

……え?

橙くッ…無理してる……から……ッ

……さすが紫ーくんやわ

橙くんは、そういうと泣き出した

決して声は出さず、涙を流し続けた

そんな橙くんの背中を、俺はさすっていた

数年後

早く!!!

いや、早すぎるんよw

急ぎすぎですから!w

よーし、ここだな

赤くんが死んで、早数年

俺らは立派に成人していた

あ!赤!僕ら四人、彼女がちゃーんといるんですよ!

桃ちゃんなんか、後ちょっとで結婚よなw

まぁな!!

ドやんないで!!w

そういえば、紫ーくんは彼女つくらないんですか?

紫ーくんむっちゃ告られてるんやから、OKしてもええのにな

ん〜……そうだねw

俺の恋人は、もういるから!

赤くんっていう、恋人がね

❦ℯꫛᎴ❧

零美

ようやく記念すべき第一作目が完成!!!!!

零美

最終話でめっちゃタップ数多くなっちゃいましたけどw

零美

これからも、俺の小説見てくれると嬉しいです!

零美

それでは、おつれみ!

この作品はいかがでしたか?

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コメント

5

ユーザー

やばい…泣きそう(´;ω;`)

ユーザー

私も人間を信じれないの時があるからちょっと似てるなと思った

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