ちょっと飛ばして黄くんの家☆
紫
黄
黄
桃
青
橙
橙
紫
青
青くんは、あるものを指さした
その指の先には、大量のカッターと薬
それは、この家の誰かがリスカ、ODをしていることを示すには十分だった
桃
橙
黄
黄くんは、お茶と、なにかのノートを持ってきた
青
黄
紫
黄
黄
桃
青
橙
紫
黄くんは一つ一つ、ゆっくり話してくれた
原因は、前から患っていた心臓病が悪化したからだということ
赤くんは、俺らに心配をかけないように黙っていたこと
赤くんは、俺らに未練を残さないために、喋ってなかったこと
ずっと俺らのことを無視するのが辛くなり、泣いていたこと
生きたいという赤くんの思いも届かず、心臓病はどんどん悪化していったこと
赤くんは最後の決断として、死ぬ前日の日に、病気に負けたくないから自殺すると、黄くんに伝えていたこと
黄くんの話を聞いている俺らの目からは涙が溢れ出ていた
黄くんが話し終わって、何分が経過しただろうか
数分の沈黙を破ったのは、桃くんだった
桃
黄
桃
黄
桃
黄
桃
黄
黄
紫
青
黄
黄
黄
黄
青
桃
橙
紫
黄
黄
必死に謝る黄くんからは、涙が頬を伝っていた
黄くんは、赤くんが死んでから、初めて泣いていた
黄
橙
橙
橙
黄
それからしばらくの間、黄くんは泣いていた
黄くんの抱えていたものは、俺らよりも、ずっとずっと、大きかった
そのことに俺らも言葉を失い、ずっと眺めていた
大切な人を守るため、戦い続けた、黄くんの姿を
黄
あれから数分、黄くんは泣いていた
ようやくその涙が止まったらしく、涙を拭いていた
黄
青
黄
黄くんが見せたものは、先程持ってきていたノートだった
黄くんはパラパラと、ページをめくり、あるところでとまった
黄
桃
黄
黄
橙
青
黄
黄
紫
黄
桃
青
青くんはそう言うと、遺書を読み始めた
青くんは、目を一瞬見開くと、焦ったように読み始め、最後には泣き出していた
青
放心状態の青くんを俺が撫で、次は桃くんが読み始めた
桃くんも、青くんと同じ反応だった
一度目を見開くと、泣き出していた
桃
まさか、桃くんも同じ反応をすると思わず、驚きを隠せない
橙
橙
紫
橙くんは、ゆっくり読み始めた
橙くんは、他の二人と少し違う反応だった
なんとなく、"やっぱり"と言いたげな顔に、俺は見えた
橙
読み終わった橙くんは、涙を流してはいなかった
ただ、ほんの少し、泣きそうになっているように見えた
紫
俺は、覚悟を決めて、ページを開いた
紫ーくんへ
いつもいつも俺のこと気にかけてくれてありがとう
紫ーくんが、俺の事を一番気にかけてくれてたの、気づいてたよ
ずっとずっと話せなくてごめんね
死ぬ前に、真正面から話したかったな
最後だし、いっぱい暴露するね?
俺は、ずっとずっと、紫ーくんに憧れてた
みんなに尊敬されるほどのカリスマ性があって、
みんなに優しくて、
勉強できて
どれをとっても、紫ーくんは凄かった
俺とは住んでる次元が違うんじゃないかって思うくらいw
でも、紫ーくんが桃ちゃんとか青くんとか橙に振り回されてると、やっぱり人間なんだなって思えて、
すっごい面白かった
俺に、どんな世界でも見せてくれた
暗い世界しか知らなかった俺を、明るい世界に導いてくれた
本当にありがとう!
俺、紫ーくんに憑依して、いろんな世界見てみようかなw
いっぱい伝えたいけど、書ききれないから、これで最後!
紫ーくん、大好きだよ
昔も、今も、これからも、
紫ーくんは、ずっとずっと、新しい世界を見せてね!
俺は、天国にずっと居る
生まれ変わったら、親友か恋人にでもしてほしいな……なんてねw
ずっとずっと、愛してます
俺の分まで、幸せになってください!
By 莉犬
紫
俺は、心の中にあった絡まりが、解けていくのをかんじた
俺は、ずっと赤くんのことを気にかけてた
それをなんでかと疑問に思ったこともあった
でも、答えは出なかった
赤くんは、死んで尚、俺の謎を解き明かした
俺が赤くんを異様に気にかけていた理由
それは、
俺が赤くんに恋をしていたから
だった
俺は、その事実に気づくのが遅すぎた
紫
俺は、泣きじゃくった
途中で吐きそうになりながら、それでも涙はとまらなかった
俺が泣き止んだ時、橙くんが背中をさすっていてくれていた
紫
橙
紫
橙
紫
橙
橙くんは、そういうと泣き出した
決して声は出さず、涙を流し続けた
そんな橙くんの背中を、俺はさすっていた
数年後
青
橙
黄
桃
赤くんが死んで、早数年
俺らは立派に成人していた
黄
橙
桃
青
黄
橙
紫
紫
赤くんっていう、恋人がね
❦ℯꫛᎴ❧
零美
零美
零美
零美
コメント
5件
やばい…泣きそう(´;ω;`)
私も人間を信じれないの時があるからちょっと似てるなと思った