AM12時
天気…雨
絢香
・・・いちご?
絢香
どうしたの、こんな時間にこんな所に呼び出して・・・
絢香
絢香
・・・は?
そこに居たのは、いちごではなく、
長い髪に黒い瞳、両腕に包帯を巻いている女の子だった。
???
???
・・・来ましたね
絢香
・・・誰、あんた
???
・・・・・・
???
絢香ちゃん
絢香
は・・・?なんで私の名前
???
午前零時の雨の日に屋上に行くと・・・って噂、ご存知ですか?
絢香
・・・それって
絢香
よつば様のこと?
???
えぇ、そうです。よくご存知ですね
絢香
なに、あんた、よつば様に会いに来たの?
???
・・・そういうあなたはなぜここに?
絢香
・・・私は、友達に呼ばれて
???
・・・そうですか
絢香
・・・てか、なんで私の名前知ってるわけ?
???
・・・だって、私達、”友達”でしょう?
絢香
は?いつあんたと仲良くなったの?
???
だって今、絢香ちゃんが自分で言ったじゃないですか
絢香
・・・え?
絢香
いや・・・私の言ってる友達っていうのは・・・
???
いちご・・・でしょう?
絢香
え、なんで知って・・・
???
んー、なんて説明すれば良いんでしょうね?
???
まぁ、単刀直入に言いますね
???
呼び出したの、私なんです。
絢香
・・・は?
???
よつば
すみません、騙すようなことして・・・実はあのいちごは、私・・・よつばだったんですよ
絢香
え、なに・・・もしかして
絢香
よつば様・・・?
よつば
はい、よつばです。
よつば
・・・あ、別に絢香ちゃんを幸せにするために呼び出したのではないですよ?
絢香
・・・じゃあ、なんのために
よつば
凛子ちゃんを幸せにするためです。
絢香
・・・は?あいつを?
よつば
はい。そうですよ。
よつば
・・・初めてですよ、こんなこと。
絢香
・・・え?何が?
よつば
・・・いえ、なんでもないです。
よつば
でも、凛子ちゃんは、私と似ている気がするんですよ。
よつば
だから・・・協力したいと思いましてね
よつば様はどんどん私と距離を縮めていく。
私は後ずさり、ついに屋上の端まで追い詰められてしまった。
絢香
な・・・なに
絢香
ちょっと・・・危ないから
よつば
ごめんなさい、凛子ちゃんを幸せにするためなんです。
よつば
・・・バイバイ
絢香
・・・え
ドンッ
絢香
絢香
・・・は?
気づいた時には、私は空中にいた。
よつば様が、私を突き落としたのだ。
どんどん、落ちていく。
絢香
だれ・・・か・・・
絢香
た・・・すけ・・・
グシャッ
その音で、私の意識が途絶えた。
絢香
・・・・・・・・・







