七菜
ただいまぁ…
今日は両親がいない日だ。
早めに帰ってきてよかったな。
七菜
ふぅ……
七菜
…………いつきさんと一緒に住みたい……
そんなことを言ったって叶うわけが無い。
この世界は無慈悲で残酷だ。
七菜
死のうかな……
私が死んだところで何も変わらないだろう。
いつも通り、両親が喧嘩して
いつも通り、学校ではいじめられて
いつも通り……
いつきさんに話してしまった方が楽だろうか。
どうすればいいんだろう…
お母さん
ただいま…
七菜
あ…おかえり…お母さん…。
お母さん
あら、いたのね。
七菜
あ…うん…。
お母さん
あんたなんてもういなくていいのよ?
お母さん
あんたのせいで私が怒られてるんだから
お母さん
あんただって嫌でしょう?
七菜
………そんなことないよ…
お母さん
嘘つくなっ!
七菜
ビクッ
お母さん
もうこれ以上怒らせないで
お母さん
あんたなんて…
嫌だ。
聞きたくない。
お母さん
あんたなんて産まなきゃよかった…。
七菜
!
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
私は誰からも必要とされない…
私なんて、
七菜
なんで…ここに…
五月
あれ…戻ってきたのか?
七菜
……うぅ…
七菜
うわぁぁあああん!
五月
!?
五月
ど、どうした!
七菜
うぅぅう……
七菜
もうやだぁ…
七菜
辛いよ……
五月
……ゆっくりでいいから
五月
とりあえず深呼吸だ。落ち着いて。
七菜
スゥーハァー
それから落ち着きを取り戻した私は
全てを話した。
学校でいじめにあってること。
お父さんに暴力をふるわれていること。
お母さんに
『あんたなんて産まなきゃよかった』と言われたこと。
五月
…………
七菜
……ヒック
五月
辛かったな…
五月
もう我慢しなくてもいいんだぞ。
七菜
うぅぅうう……
私はしばらくまた泣き続けた
いつきさんは私がまた泣き止むまで静かに傍にいてくれた
七菜
ねぇ…いつきさん…
五月
なんだ?
七菜
今度は冗談じゃなくて…
七菜
本当にここで住みたい。
七菜
一緒に住みたい…
五月
………
五月
俺もそうしてやりたい。
五月
……
五月
だけど無理だ。
七菜
なんで……?
五月
七菜はしっかり人間の暮らしをするんだ
七菜
どういうこと?
五月
俺に任せろ
五月
いい家族に引き取ってもらえるといいな。
そこで私の意識は途切れた。






