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転生先は図書館司書、ただし図書館が世界を支配していた

第5話 - 第5章：語りの選定

2025年06月06日

#異世界転生

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#転生先は図書館司書、ただし図書館が世界を支配していた

#AI

#創作

Yo4da

セントラル・アーカイブ最下層：凍結された記録書庫(前章ラスト直後)

日向涼

(手にした記録片を見つめながら)

日向涼

これ....誰にも読まれてない....
けど、‘‘世界が語られる前‘‘の断片だ。

イレーネ

記録には残らず、語られもしなかった物語。

イレーネ

....それが、この世界に‘‘もう一つの可能性‘‘として眠っているなて。(空間が微かに震え始める)

日向涼

....なんだ、この振動....？

イレーネ

涼、後ろ――！(涼の身体が記録片ごと光に包まれ、虚空へと吸い込まれる)

？？？：語りの領域

語り部

――ようこそ、‘‘語り手の間‘‘へ。
君は今より、世界の筋書きを選ぶ資格を問われる。

日向涼

....！
ここは...さっきまでいた場所じゃない....

日向涼

筋書き....？
俺は、真実を知りたいだけだ。

語り部

‘‘真実‘‘など、誰も読まない。
世界を動かすのは、誰が何を信じたか――それだけだ。

語り部

だから君に問う。
二つの物語、どちらを選ぶ？

システム

【記録投影：ケース１】
「イレーネ＝アシュレイ、帝都爆破事件の首謀者。
国の禁忌に触れた魔導研究者であり、粛清された。」

システム

【記録投影：ケース２】
「イレーネ＝アシュレイ、帝都の記録保持者。
黒幕の記録改変を察知し、内部から止めようとしたが。だが裏切者にされた。」

日向涼

二つの物語....どちらが真実を選べてことか。

語り部

いや、‘‘どちらを語るか‘‘選べ。

語り部

この世界に流れるのは、記録ではない。語りの筋だ。

日向涼

(....これは試練じゃない。誘導だ。
俺が選んだ物語が、現実になってしまう....

語り部

答えを急げ。‘‘語られぬ物語‘‘は、やがて消滅する。

日向涼

(沈黙)
....俺は、第３の物語を選ぶ。

語り部

....ふむ？

日向涼

この二つには、まだ‘‘見えない部分がある。

日向涼

俺の選択で世界が塗り替えられるなら、
語られていない部分ごと、残す。

日向涼

答えを保留にして、語り筋を‘‘開いたまま‘‘にしておく。

語り部

........(しばしの沈黙)
君は語りを拒絶したわけではない。

語り部

ただ、‘‘語り直す時を選んだ‘‘のだな。
――良かろう。語り手の最低条件は、傲慢であることを拒む意思だ。

空間の崩れ／涼、現実層へ帰還

日向涼

(息を荒げながら)
....試練ってのは、‘‘語る勇気‘‘と‘‘語らぬ覚悟‘‘の両方がいるってことかよ....

イレーネ

....無事だったのね。

日向涼

ああ。なんとか。

イレーネ

試練で見た‘‘二つの物語‘‘....私、どちらでもないのよ。

日向涼

....え？

イレーネ

どちらも私の記録に‘‘無かった‘‘の。
‘‘記録れていない何か‘‘が、私の過去にはある――

イレーネ

誰かが削った‘‘物語以前の私‘‘が。

アーカイブ封印庫・最奥

システム

【記録ID：IRN‐000X(封印済)】

システム

「対象：イレーネ＝アシュレイ
削除理由：構造的矛盾を引き起こす原初記録」

システム

――「語るには早すぎる。
記録が語れるには、‘‘物語の器‘‘が整っていなかった。」

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Yo4da

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