自殺活用課

朝7:30、最寄駅のホーム。

辺りは、会社に向かうであろう若いだけの男や女がスーツ姿で次の満員電車を待っている。

俺はその光景を横目に見ながら、ただホームの椅子に座っていた。

毎日、奴隷のように通っていた自分の会社にリストラされてから、今日で1週間が過ぎた。

どこにも行く場所がなく、 今日も妻と子どもに嘘をついて

俺はこのホームのベンチで、ただただ時間が過ぎるのを待っていた。

俺の家庭は既に崩壊している。

妻にも子どもにも、俺は嫌われている。

それもこれも全部、 自分が仕事に人生を費やしたせいだ。

心底思った。

いっそのこと、死んで楽になりたい。

俺は、ゆっくりと立ち上がる。

そして、 ゆっくり黄色い点字ブロック線まで歩き進める。

俺は、黄色い点字ブロック線を越える。

段々音が遠のいて行く。

ああ....もう死ねるんだ...

突然俺の目の前に、謎のスーツ姿の男が現れた。

ｶﾞﾀﾝｯｺﾞﾄﾝｯ

その1秒後に、 スーツ姿の男の後ろで勢いよく電車が通る。

スーツ姿の男はそう言うと、1枚の名刺を胸ポケットから取り出した。

俺はそれを受け取る。

俺は動揺する。

その言葉に、俺は気づけば前のめりになっていた。

俺は、正直に答える。

ﾌﾟｼｭｯ

俺は意識を失った。

何時間経っただろうか。

俺は、気づくと知らない場所に来ていた。

記憶があやふやで思い出せない。

辺りを見渡すと自分だけではなく、他にも人が居た。

女子高生から老人まで。男女もバラバラだ。

ﾌﾞｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｯ

突然、大きな音が流れる。

電車のホームで出会った男が、白い扉から現れた。

と同時に、周りの人間も俺と同じ顔をする。

このハラダという名前の男は、淡々と話している。

周りがざわざわし始める。

当然だ。

誰でもこんな訳のわからないことを言われると、 混乱する。

皆が黙る。何も言い返せないことが、悔しい。

またざわざわし始める。

さっきの女性が、ハラダに詰問している。

女性の叫び声が響き渡る。

ﾊﾟｱﾝｯ

辺りは女性の血に染まった。

どうやら、腹を撃たれたらしい。

ハラダが女性に近づく。

ｸﾞﾘｸﾞﾘｸﾞﾘ

ハラダは、撃たれて血まみれになっているおばさんの腹を、足でグリグリと踏みにじる。

ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ

シノダと呼ばれていた男は、おばさんをずるずると引きずって連れて行った。

俺は吐きそうになったのを抑えながら、

案内係の指示に従った。