ロゼ
ロゼ
『それでは、次のゲームとなる世界を再構築します。』
その声に♥️くんと、💖くんが僕を掴む手に力を込めてきた
周囲が目映い光に包まれ、思わず目を瞑る
目を開いた時には真っ白な空間に切り替わっていた
💖くんが前の魔王を倒して様子がおかしくなった時と同じだ
『このまま新しいゲームを続けるなら、 YESとお答えください。 残り時間は六十秒です。』
カウントダウンの中、僕は立ち上がり、声を張り上げた
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♥️
💖
♥️くんに揺すられ、力が入らなくなっていることに気がつく。
自分の身体が自分のものでないように震え始めた。
💖
アミュレットの青い石。
この石に、身体が吸い込まれるような感覚がある。
きっと💖くんもこの感覚を知ってるだろう
どんな風に魔王になってしまうのかも
💖
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💙
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笑いたいけど、震えていてちゃんと笑えているか分からない
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💙
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💖
掴んだ💖くんの肩を精一杯の力で 突き放す。
僕は後ろに下がって2人から距離をとる
僕は自分の身体が変化していることに自覚していた
アミュレットの石はいつの間にか僕の胸の中に埋め込まれ、心臓のように鼓動している
脱力していた身体に力が満ちていく
核から腕へ
足へ
身体のすべてに
💖くんが僕に手を伸ばしているのが 細めた視界に映っていた
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その手を取れないなんて、歯痒い。
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♥️
♥️くんがグッと手を握りしめ、何かを決意したのがわかった
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♥️
ある単語を叫ぼうとした♥️くんの口を塞いだ
だが、それは既に人間の手の形をしていなかった
僕自身、その手が自分のものだと理解するのに数秒を要した
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妙に冷静にそんなことを考えた
獣のような手
鋭い爪
二人はまだこんな僕を友達と思ってくれるかな
♥️
♥️くんが手の中でもがくが僕は手を離さなかった
💖
💖くんの口も人の手ではないものが塞ぐ
💙
力を込めているつもりはない。
だが、二人がいくらもがいても、痛くも痒くもなかった
軽く力を込めればきっと2人を握り潰せてしまう。
『残り時間、十秒です。10』
カウントダウンの声が響き、♥️くんの目が大きく見開かれた。
♥️
僕の意図に気付いたらしい。
すぐに💖くんも気付き、さらに僕の手でもがく
だが僕は決して2人を離さなかった
僕が離せば、2人は『YES』と言ってしまうから
♥️
💖
2人の目から零れた涙が妙に熱く感じられる
獣じみた声で2人に言った
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💙
💙
『残り時間、五秒です。5』
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大好きな二人
絶対に傷つけてはいけない2人。
こんな姿になっても、僕のために泣いてくれる。
大切に想ってくれる2人。
『4』
💙
こんな姿になっても、信じてくれるかな
愛してくれるかな
『3』
♥️くんは1度目を伏せてからぎゅっと僕の手を握りしめた
そしてその目に強い光を宿して、僕を見つめた。
『2』
💖くんは泣きながら手を握りしめた。
💖
僕の手の中で、💖くんの唇がわずかに動いた
『1』
2人が僕に手を伸ばす。
直後…
『0』
コメント
3件
めちゃくちゃ続きが楽しみ✨✨ころちゃんどうなるんだろ、、、
めっちゃ続きが見たいです✨気になりすぎて、夜も眠れなさそう…!