ロゼ
ロゼ
ロゼ
僕の手の中からあたたかさが消える
それと同時に僕の意識が薄れていく
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意識が暗転する直前、2人の流した涙が僕の人ではなくなった手を濡らしていることに気づく
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そう言ってくれた💖くんの元に
帰らなければいけないから
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肩を揺すられ聞き慣れた声に顔をあげる
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そこにいた♥️くんが端整な顔を引きつらせた
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突っ伏していた机から身を起こし、♥️くんの顔をぽかんと見つめる
何かが、変
周囲を見回すがいつもと変わらない昼休みの教室
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♥️くんは肩を落とし、小声でそう言った
そして苦笑しながらちらりと背後を振り返る
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勝ち誇った顔で僕を指さす💛くんの後ろで💖くんが恥ずかしそうにしている
僕と同じぐらいの髪の長さで、💖くんとは違って可愛い顔をしていた
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その名前を呼ぶのがひどく久しぶりのような気がした
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何もおかしいところなんてない
♥️くんは💛くんが大好きで 💖くんはいつも笑っていて 💛くんはいつも通り
この2人が双子だなんて言わなきゃ分からない
髪の色も違うし、何より顔があまり似ていない
僕は頭を押さえながらいつも通りの口調で言葉を返す
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ここにいる4人はゲームの話から仲良くなった
臨戦態勢になった僕と💛くんを見て♥️くん達はのんびりしている
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「「おい」」
僕と💛くんと の小競り合いはほぼ毎日起きる
♥️くんと💖くんも慣れたからだいたいスルーされる
そんないつものやり取りに💖くんが笑って💛くんを見つめた
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僕も頷こうとしたが、ふと身体が固まる
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何かが、変
そういえば、こういう話に真っ先に反応する💛くんの返事がない
見ると、いつも明るい💛くんが静かに微笑んでいた
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💛くんの声が妙に静かに、
そしてずしんと重く、僕の胸に響く
僕を見つめた💛くんは教室の隅を指さす
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そこには1人の男子生徒が俯いて熱心に スマホを見つめていた
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僕はその人の顔を見ようと俯く生徒の前に立った
誰にも話しかけられないように
誰かと関わって傷つきたくない
離れて行かれたくない
誰も信じられない自分が嫌いだから
そんな自分に失望されたくないから
それなら…
1人ぼっちのままでいい
不意に顔を上げた生徒の顔は真っ黒に塗りつぶされていた
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こいつは、僕だ
羨み、嫉妬するだけで、諦めて何も見ない振りをしている自分
これが本当の僕だ。
こんな自分が嫌いだった。
だけど、僕には僕を友人だと想ってくれる人がいると知った
だから…
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1年前ならこれが日常だった
生きてきて1番楽しかった頃
ずっと一緒だった親友
気の合う友達
そして、好きになった男の子
彼らとなんでもないことで騒いで 笑って それだけで最高に楽しかった
でもこれは幻だ
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その時、ようやく僕の考えがひとつの答えに繋がった
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本物なの?
コメント
15件
連載ブクマ失礼します!
これ、文庫化してほしい、、、