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佐伯こはる

い、いくらなんでもこれはないでしょ…。

しかし、ワークの問題は全て解いたことのあるもののはずなのに解答欄は 真っ白であった。

プルルル…プルルル いきなりの電話に私はドキリとした。 親友の熊谷りおからの電話だった。

熊谷りお

通話終了

通話
00:00

熊谷りお

もしもしこはる~?!
まさか、夏休み始まったばっかだっていうのに勉強してるんじゃないでしょ~ね??!

りおは私をいつも元気付けてくれる。 一緒にいて楽しい存在であった。 しかし、今回は血の気が引いた。

熊谷りお

ほら、休みも始まって1日目だしさ!!今日は勉強やめて…

佐伯こはる

…市民プールにでも行かない…?

熊谷りお

市民プールにでも行かない??!

咄嗟に頭に出たことをそのまま 口にした。しばらく、りおも私も ただ無言で携帯電話を耳に当てていただけであった。

熊谷りお

え、?なんでわかったの…??

佐伯こはる

わ、わからない…。なんでだろう…

りおの笑い声を電話越しから聞いた。 いつ聞いても可笑しな笑い声である。

熊谷りお

なにそれ予知能力~?!笑笑
とにかく!早く準備して来てよね!
集合はいつもの歩道橋前ね!
それじゃっ!!

熊谷りお

通話終了

通話
03:23

佐伯こはる

あっ、ちょ、、!!
も~強引なんだから…!

これで確信した。 私は夏休みを繰り返していると…。 となれば、私は8月24日に死ぬことになるが…。

水嶋なづき

佐伯さん、図書室での携帯電話は禁止ですよ。しまってくださいね。

私の背後に立っていたのは、水嶋さんだった。比較的穏やかな口調で彼女はそう言うと、すぐに自身の資料部屋へと帰っていった。

佐伯こはる

私と8月24日、図書室で会話を交わしたのはきっと偽物。廊下で出会った、あの穏やかな口調の水嶋さんは本物…!

佐伯こはる

そうなると水嶋さんは本物と偽物、2人いたことになるけど、いつから2人になっているのだろうか…。

独り言を呟いていると、危うく、りおとの約束の時間を過ぎてしまうところ だった。私は一度、家に戻りプール バックを持って歩道橋に向かった。

熊谷りお

おせぇよ!!10分過ぎてるじゃん!

佐伯こはる

はぁ、、はぁ、、ご、ごめんじゃん、、。早く行こ、、!

私たちはしばらくプールで遊んだ。 体力のない私はクタクタになりながら 陸へと上がり、健気に泳ぐりおを眺めた。

どれほど眠っていたのだろうか。 りおはまだ泳いでいるのだろうか。

佐伯こはる

……りお??

嫌な予感がした。 プールには私以外誰もいない。

佐伯こはる

りお…!!!!

水辺に浮かぶ影が だんだんと大きくなる。 それは ________

皮膚はふやけ、体中真っ白で 背を向けたままのりおだった。

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