少し肌寒くなってきた午後17時。 部活が急遽なくなり 皆が各々の家に帰ったり 、 或いはジムに寄ったり 。
そんな中 いち早く帰ってゲームの練習を目論んでいた俺に 珍しくゆーまの方から話しかけてきた。
内容は、「家に上がらせて欲しい」と。
別に疾しいものがあるわけでもないし 帰ってもどうせ暇だったから俺は素直にゆーまを家にあげてやることにした…
…んだけど。
yu
ゆーまはこっちをじっと見つめるだけで 何もしない、変に気を遣わせないように色々話しかけたが 此方も心苦しくなり ここ数十分はお互いに口を開いていない。
そんな中、俺のスマホから聞き馴染みのあるメッセージアプリの通知が来た。
相手は無論はるてぃーだった。
別にはるてぃー以外と連絡を取り合っていないという訳ではないが 最近はずっとリアルでもネットでもはるてぃーと話している気がする。
前の一件以来よく手も繋ぐようになったし .. 少しだけ、ほんの少しだけ期待している俺も居た 。
そんなことより 早く返信を返さないと。と通知のバーを軽くタップし 俺は席を立った。
ut
とだけ言って俺は自室から出ようとドアノブに手を掛けた
その時だった、
ut
バタン、と扉が俺の体重に押されて閉まる音が静かな部屋に響き渡った。
ゆーまは俺を扉に押しつける形で .. 所謂、壁ドンをしてきた。
頭の理解が追いつかなかった。
なんでまた急に…、さっきまで微動だにしなかったのに。 もしかして何かしたか?
ぐるぐると思考を巡らせるが どれもイマイチ ピンとこない。
混乱と羞恥に押しつぶされた俺を他所に ゆーまは話し出した。
yu
予想外の言葉に俺は言葉を失った、
確かに。通知の相手ははるてぃーだった。でもなんでそれが分かったのか…
…いや、それはただ単に俺が普段からはるてぃーとしか連絡を取らないからか。
何か自分で言ってて悲しくなってきた。
yu
ut
よく見てみると ゆーまは怒ったような、驚いたような 見たことのない表情になっていた。
yu
ut
ゆーまの口から「拘束」だなんて物騒な単語が出てきても普段なら何ら違和感もないが 今となっては話が違う。
もしかして、と 俺はよからぬことを沢山頭に思い浮かべた。
監禁、束縛、それとも…それとも。
yu
訳が分からない、どうなっているんだ…?
……そうだ、そういえば、今日の部活がなくなったという情報を聞いたのも ゆーまだったような、
実際にはるてぃーの口からは休みの話は聞いていなかったということに今更気が付いた。
マズい、嵌められたか…?
yu
ut
「はるてぃー」という言葉に一瞬表情を曇らせたが 軽く咳払いをしてゆーまはまた続けた
yu
yu
何故か1人で話を進めているゆーまに俺は一旦止めに入った
ut
待てないです、とだけ言うとゆーまは俺の襟をぐっと掴み 強引に口付けをした。
襟を掴まれ 締まる首。舌まで捩じ込まれて呼吸もままならない。
止められた呼吸を再開するべく俺はゆーまを突き飛ばすことにした、
早く、…はやくしないと、俺が保たない……。
意識が朦朧とする中、さっきの威圧的な声色とは打って変わって少し寂しげに耳打ちした、
yu
少し間をあけ、「寂しかったんですよ、」と呟くゆーまを突き飛ばすことなんて出来なくて、そのままゆーまを掴もうと構えていた両腕は床にだらんと置かれた。
ut
今はとにかくゆーまの機嫌を取らないと。
その一心で涙目ながらもゆーまを慰める
軽く叩いてやった背中は俺よりも小さくて、その癖身長はほぼ変わらなくて、
何だか無性に、ゆーまが愛おしく思えた。
yu
yu
ゆーまは改めて謝罪をしようと俺から離れて軽く頭を下げた
ut
すると、ゆーまが軽く目線だけを此方へ向けて またもや威圧的な声色で
yu
と問いかけてきた。
これまた急な質問だったので 少し困惑したが俺は迷いない顔で答えた。
ut
すると一気にゆーまの雰囲気は一変し、猫撫で声のような 可愛らしい声色で「やった、」とだけ呟いて俺を抱きしめた。
ut
yu
yu
ゆーまはポケットに隠し持っていた惚れ薬の入った小瓶を触りながら満足そうに呟いた。
コメント
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リクエストに応えていただきありがとうございますー!!!✨ めっちゃ、良かったです!!