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桃は、以前より静かになった。
感情を閉じ込めていた頃とは違う。
今は、出し方が分からないだけだった。
橙
控室で、橙が呼ぶ。
橙
スマホを差し出すと、 桃は自然に距離を詰めて覗き込む。
近い。
前より、明らかに。
橙は一瞬だけ驚いたけど、 何も言わなかった。
最近の桃は、よく橙の隣にいる
理由はない。 必要以上に触れない。 でも、離れない。
橙
冗談みたいに言うと、 桃は少し困った顔をした。
桃
橙
橙は、桃の表情をじっと見る。
橙
その一言で、 桃の喉が詰まる。
桃
正直すぎる言葉。
桃
桃は、視線を落としたまま話す。
桃
桃
桃
橙
あえて、軽く言う。
桃
即答。
桃
顔を上げる
桃
橙は、少しだけ笑った。
橙
橙は、桃の手首を軽く掴む。
橙
橙
桃の目が揺れる。
橙
橙
優しい声
橙
橙
桃は、ゆっくり頷いた。
桃
夜、スタジオ。
人がいなくなった後、 桃はそっと橙の袖を掴んだ。
桃
桃
小さな声。
橙は、一瞬だけ黙ってから言う。
橙
その言葉に、 桃の肩の力が抜けた。
二人は並んで座る。 肩が、触れる。
それだけで、呼吸が楽になる。
橙
橙が低い声で言う。
橙
桃は、少し考えてから答えた。
桃
橙
桃は、橙の肩に額を軽く預ける。
桃
橙
桃
橙は桃の頭をぽん、と叩いた。
橙
桃は小さく笑った。
依存しかけている自分を拒まれず、 でも見失わせない距離。
それが、今の二人にとっての正解だった。