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ー歌詞を書いてくれない？ー
立野音
(とは言っても…)
立野音
(歌詞を書くってどうすれば…)
立野音
(怒りとか…悲しみとか…)
立野音
(わからないよ…)
立野音
立野音
(とりあえず書いてみるか…)
生徒
響くん？今日一緒に…
柴田響
ﾄﾝﾄﾝ(肩を叩く)
立野音
「書けました！」
柴田響
「見せて？」
生徒
何こいつ！響くんに相手してもらえてるんだけど！
生徒
その子…耳が聞こえない子だよ…
生徒
はぁ？障害者が
響くんに話しかけんなバーカ
響くんに話しかけんなバーカ
立野音
(何か話してた？)
立野音
(まぁいいや)
立野音
「どうかな？この歌詞」
柴田響
「ダメだな」
立野音
！
立野音
「そっか…」
立野音
「また書いてくるね」
柴田響
「待て」
柴田響
「お前適当に書いただろ」
立野音
っ！
柴田響
「そんな生半可な気持ちで書いてほしくない」
立野音
「ごめんなさい」
立野音
「でも…」
立野音
「どうやって書けばいいの？」
柴田響
「俺は…」
柴田響
「頭の中で急に浮かんでくるから…」
柴田響
「あんまり参考にはならないと思う」
立野音
「そっか」
立野音
「やっぱり才能があるんだね」
立野音
「響くんは」
柴田響
！
立野音
(あれ？照れた？)
柴田響
「ありがと」
柴田響
「自分のペースで
書いてくれていいから」
書いてくれていいから」
立野音
「わかった！」
放課後…
立野音
(あれ？)
立野音
(お手紙？)
放課後屋上に来い
立野音
(なんだろう…これ…)
立野音
(行って…みようかな…)
生徒
あ！来た来た！
立野音
(この人達…今朝、響くんと一緒に居た人達…)
生徒
貴方さ、響くんに嘘つくの辞めてくんない？
立野音
(な、なんて言ってるんだろう)
立野音
「ここに書いてくれませんか？」
生徒
いつまで演じる気？
立野音
「あの、ここに書いてくれませんか？」
生徒
何コイツ…まだ、聞こえないフリしてるんだけど！
生徒
ウケる！
立野音
(悪口言われてるのかな…)
立野音
(そんな…)
立野音
(机に…悪口…書かれて)
中原律
おい！お前らなにやってるんだよ！
？？？
障害者なんだから別にいいだろ？
クズ
馬鹿
死ね
立野音
(私って…)
立野音
(こんなこと言われてたの？)
立野音
(皆優しかったのに…
それも嘘だったの？)
それも嘘だったの？)
怖い
怖い
怖い
立野音
(嫌だ)
立野音
(助け…)
ﾊﾞﾀﾝ
生徒
え？ちょっと待って？
生徒
倒れたんだけど
生徒
と、とりあえず先生だよね？
ﾎﾞｺﾎﾞｺﾎﾞｺ
立野音
(助けて）
立野音
(苦しい)
立野音
(溺れる)
立野音
(暗い…)
立野音
(静か…)
立野音
立野音
(そうだ…)
立野音
(私を助けてくれる人
なんて居ないんだ…)
なんて居ないんだ…)
放課後
保健室
立野音
っ！
立野音
(夢か…)
中原律
！
中原律
「大丈夫か？」
立野音
「うん」
立野音
「昔の事思い出しちゃって」
中原律
「そうか…」
柴田響
大丈夫か？音
立野音
！
中原律
お前って！柴田響じゃ…！
中原律
てか…声がbibiに似てる…
柴田響
本人だからね
中原律
えっ！
柴田響
以後お見知りおきを
中原律
「音は知ってたのか？bibiの正体…」
立野音
「知ってたよ」
中原律
だから滅多に人前で
声を出さないんだ…
声を出さないんだ…
柴田響
それで…音は歌詞を書いて貰ってる
中原律
え！
立野音
立野音
「歌詞…思い着いたかも…」
中原律
えっ！今！？
柴田響
じゃ、集中させてあげようか
中原律
わ、わかった…
廊下
中原律
アイツさ…
中原律
昔…虐められてたんだ…
中原律
そのせいか…いきなり倒れることがあって…
中原律
中原律
お前は…音を傷つけることなんかするなよ
柴田響
無理だ
中原律
え？
柴田響
柴田響
そろそろ出来たかな
中原律
え？う、うん
保健室
立野音
「いいところに！」
立野音
「今出来たよ！」
柴田響
柴田響
「いいじゃん」
立野音
！
柴田響
「後は俺がやっとくから」
立野音
「よろしくね！」
中原律
中原律
(音が笑ってる…)
ー無理だー
中原律
(あいつ…音に何かしなければいいけど…)
生徒
ねぇ、知ってる？
生徒
響くんって親が離婚して名字が変わってるんだって
生徒
へー！その名字ってなんなの？
生徒
永尾だって！
中原律
(え？)
中原律
(永尾響って…)
中原律
(昔…音を虐めてた奴じゃ…)
続く
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