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今日も昏い森に彷徨う。
『Why?』何て言うあたしの問い掛けには木霊や蟲の声さえ返って来無い。
アリス
歩めど、微かに自らが草を踏み付ける音がなるのみ。
然し────、
アリス
アリス
アリス
アリス
アリス
アリス
、廃洋館に入った所までは良かった。埃の香る重厚感の在る館…部屋が沢山あった。
1つ目の部屋には首を吊る人形があった。
アリス
自らが最後だと言う様な無念の香る希薄な感情を視た
アリス
2つ目の部屋にはダイニングメッセージが遺されている。
隣には頚に縄を巻かれた人形が居る
アリス
恐ろしくなって外へ出た。
……横には木がある、
まぁ、予想は付いていた……
五寸もある釘に打たれる人形があった。
アリス
3つ目の部屋には恋に眠れる幸福な人形があった
珈琲の良い香りがふわりと体を包む。
アリス
不安に蝕まれながらも止まら無い足を進めて行く
暫く廊下を歩いていた
雨がやまない。
正直な人形が後をつけて話し掛けてくる。
あたしは……、
人形の首を刎ねた、
、不思議と…雨が止んだ気がする。
4つ目の部屋には鳥人間登場のサーカスの紙芝居があった。
其処に映るピエロが怖くてしょうが無かった。
何処か、モナ・リザを見ている時に近しい心地の良い不安感が襲ってくる。
アリス
さっき人形を拾ってしまった……
この人形、良く見ると本物の目が入っている、
しっとりと濡れた蒼い瞳。
アリス
────然し此処の人形はまるで妖怪の様だ、
いや、妖怪?今時非常識だな、
厭、知っている…見て見ぬ振りをしているだけさ。
然し其れで満足しているのだから、其れでいい。
5つ目の部屋は酷かった。
投げられ埃を被った極彩色の衣装。
撒かれた酒、
散る阿片、
アリス
気分転換に外に出よう、
目の前には桜の木があった。
この木の下には何が埋まっているのだろう……
池の上に────
、厭…良いや
この廃洋館から出る事にした
暫く歩って居ると桃の木の隅に穴が在るのを見つけた。
覗き込んで見ていたら後ろからピエロが話し掛けてきた。
ぎょっとして振り返れば嬉しそうに蓬莱の玉の枝とらやらを渡そうとしてくる
嫌な感じがした、冷や汗が頬を伝う。
蒼い瞳の人形とピエロを後目に必死に逃げ去った。
────気を失って居た。
桃林の中で1人寝ていた、何やら身体の感覚がおかしい。
ふわり、と出てきた鏡と、其れに映る自分に驚愕した。
瞳の色が……分離している?
緑色の瞳は蒼と金に別れていた……
アリス……?