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お久しぶりです!私がきんにくまんのお話に初めてコメントしたのはちょうど1年前の今日だったかな?しばらくコメントはしてなかったけどずっと見てたよ💕これからも頑張ってね!
昼の会議室は、夜よりも息苦しい
白い蛍光灯
並べられた資料
「再発防止」、「地域連携」
どれも正しくて人の顔をしていない
紙の擦れる音
ペンを置く音
誰かが咳払いをするとそれだけで話は止まる
○○は堅苦しい部屋で
黙って話を聞いていた
上司の声が淡々と響く
スクリーンに映し出される数字
補導件数、時間帯、場所
夜の路地がグラフに変換されていく
上司が視線を向ける
一瞬空気が止まる
〇〇
思い出す
繁華街
ネオンの光
乱れた制服と、冷えた目
...若い、ね
効く。
そういう言い方をされると反論の余地はない
○○は頷いた
形式
それならできる
〇〇
自分の声が
少しだけ遠く感じた
会議が終わり、廊下に出る
氷室
後ろから声をかけられる
〇〇
〇〇
同僚の刑事だった
年は少し上
...何個上だっけ
いつも軽口で場を和ませるタイプ
氷室
○○はぺこりと頭を下げた
氷室
彼は苦笑しながら
缶コーヒーを差し出してくる
氷室
冗談めいた言い方
でもその言い方は真剣だった
氷室
〇〇
氷室
彼は肩を竦めた
氷室
氷室
氷室
言い返そうとして、やめる
否定できない部分があった
氷室
その一言に別の意味が混ざる
心配
それから...好意
○○はそれに気付かないふりをする
〇〇
そう言い返すと彼は少し寂しそうに笑った
氷室
氷室
その日の帰り
更衣室で服を脱ぎながら
○○は昼の決定を反芻していた
学校
高校生
非行防止
あの少年の顔が、どうしても浮かぶ
“楽な人生だな”
あれは挑発だったのか
それとも羨望だったのか
○○はロッカーの扉を閉める
夜は自分の場所だった
正しくて、静かで
余計な感情が混ざらない
昼の学校は違う
正しさが多すぎて
何が間違っているか分からなくなる
それでも決まった
これは...仕事
そう言い聞かせる
けれど胸の奥に小さく はっきりとした不安が残っていた
目覚ましがなるより先に目が覚めた
カーテンの隙間から差し込む光が
やけに白い
夜勤明けでもないのに
体が重たかった
○○は天井をしばらく見つめた
...学校か
いつぶりだろ
布団の中でゆっくり息を吐く
キッチンで湯を沸かし
インスタントのコーヒーを作る
砂糖入れない
朝に甘さは、必要ない
制服に袖を通しながら、ふと手が止まる
警察官の制服
夜の自分にはよく馴染んでいた
でも
昼の学校でこれを着る意味を考えてしまう
カバンに手をかけたところで通知がなった
氷室┊︎今日の件、俺も入る
氷室さんだった
氷室┊︎サポート役に徹しろってさ、上からの命令
単調なメールだった
けれどその節々から
ひとりで行かせたくないという感情が透ける
《了解しました》
とだけ返し○○はドアノブに手をかけた
〇〇
○○は先に集合場所に着いていた
...まだかな
氷室さんは仕事ができる
それに人との距離が
○○とは違う
来てくれて正解かも
しばらくすると氷室が走ってやってくる
氷室
氷室
ラフな表情
でもネクタイはきちんと締めている
〇〇
氷室
氷室
〇〇
即答すると彼は笑った
氷室
車に乗りこみエンジンがかかる
氷室
氷室はハンドルを握ったまま言う
氷室
氷室
○○の耳はピクっと反応した
〇〇
氷室
氷室
氷室
氷室
形式。
またその言葉
氷室
昨日と同じ言葉
でも今日は少しだけ重く聞こえた
○○は窓の外に視線を逃がす
昼の街は
どこでも正しそうだった
朝の教室は騒がしい
加護
二口
加護
笑い声が飛び交う
二口は椅子を後ろ向きにして
机に腕を組んだまま座っていた
二口
二口
加護
二口
そう言いながらも口は笑っている
周りもそれを冗談として受け取っている
いつも通り
クラスの中心
声をかけられないことの方が少ない
中井
前にいた中井が声を上げた
二口
中井
二口
加護
中井
中井
加護
加護
と言って教室が少しざわつく
でも不安と言うよりはイベント前の雰囲気
堅治は鼻で笑った
二口
加護
中井
中井が言った言葉に堅治の中で引っかかる
あの夜の女警も同じだった
淡々として
感情を挟まない
担任
担任が名前を呼ぶ
担任
二口
軽く返す
いつも通りの態度
周囲はわらう
二口も笑って見せたが
机の下で足が落ち着かない
警察が来る
それだけで記憶が蘇る
二口
加護
いや...まさかな
二口は外を見つめた
昼の光は明るくて
何もかも正しい顔をしている
その中に夜の記憶が紛れ込んでくるのが
無性に腹立たしかった
二口