ルウ
明子
明子
明子
ルウ
この頃ご主人様、明子は僕に冷たい
どうやら、人間で言う、「彼氏」というものができたらしい
少しくらいなら我慢できる僕も、
さすがに寂しくなってきた
でも、おねだりすると、叩かれるんだ
前はこんなことなかったのに
明子
ルウ
明子
そして明子は、僕の世話をしてる時だけ、
すごくため息をつくようになった
僕、何か悪いことしたのかな…
朝も、「行ってきます」と「ただいま」を言ってくれなくなった
いわゆる、
前よりも愛を感じられなくなったのだ
明子
明子
翌日
明子
ルウ
久しぶりにお出かけかな
すごく楽しみ!
僕は明子の車に乗り、ワクワクしていた
明子
ルウ
明子
おじさん
おじさん
明子
おじさん
明子
え?
ルウ
待ってよ!明子!
なんで僕を置いてくの!
置いていかないで!明子!!
ブーン
ルウ
行っちゃった…
やっぱり明子は、僕のことを鬱陶しく思っていたんだ
おじさん
ルウ
おじさん
優しそうで少しやつれたおじさんは
僕の頭に手を伸ばし、撫でてくれた
なんでだろう、知らない人なのに、
温かみを感じる
おじさん
案内されたのは、冷たくて汚い狭い部屋だった
おじさん
おじさん
おじさん
おじさん
ガシャンッ
おじさん
ルウ
メリー
ルウ
ルウ
メリー
ルウ
メリー
ルウ
僕は、早速友達ができた
名前はメリー
メスのダックスフンドで
飼い主は男性だったらしい
とても可愛い子だ
おじさん
コトンッ
ルウ
メリー
でも、僕はどうしても明子のことが忘れられなかった
どうして僕はここに連れてこられたんだろう
僕、悪いこと、何もしてないのに
3ヶ月後
僕を引き取りたいと言う人は、とうとう現れなかった
そして最後の日
おじさん
おじさん
トコトコ
ルウ
メリー
ルウ
ルウ
ゴンッ
鈍い音が響いた瞬間、変なガスのようなものが入ってきた
息が苦しい…
ルウ
メリー
あぁ、このガスで殺されるのか
僕は、今まで何をしていたんだろう
もっと有意義に生きていくべきだったのかもしれない
けど、ずっと変わらなかったのは、
明子への気持ちだ
ここに連れてこられても、結局僕は、
明子のことが大好きだった
大好きだったよ
さよなら、明子
コメント
2件
うん…
すごい感動しました😭