短編集

この世にはいくつかの種族が 存在する

中心となっているのは３つ

人間

天使

悪魔

人間に関しては みんなが知っているだろう 己自身の種族なのだから

悪魔は地獄に住むと言われている "言われている"だけで 本当かどうかなんてわかりゃしない 人間を惑わし、欲望に忠実らしい そんなの知らんけど

天使、天界に住み 悪いものには天罰を 良いものには救いを与える神の使い 人の味方で悪魔の敵 そんな君たちにとっては ファンタジーな存在である

悪魔の説明はあやふやで 人から聞いたような説明なのに 天使の説明は正確。 その理由は

僕が天使だからだ

この言葉をただ口にして

人間界を覗きながら 笑顔で仕事をする

人間は、いつから 笑わなくなったのだろうか

ただ同じことを繰り返す毎日に 疑問を持つものは いなくなったのだろうか

…否 排除された、の間違いか

神は過保護。 そんな言葉を聞き、 僕は何馬鹿なことを言っているのだと 嘲笑いそうになった

神は人がプログラミング したかのように 同じ行動を繰り返し、 ただただ過ごしていくのを望んでいる

　それだけを聞くと 過保護ではと思われる

だが、 神はただ面倒くさいだけなのだ

つまらない

こんな日常、つまらない

今のこの世界に 神を崇めたてるような 考えを生み出そうなんて ものはいない

神は信仰が尽きれば死ぬ

だが、今まで溜めた信仰を犠牲に 生きることなど あの神には造作もないこと

逃げ出せばただちに排除 そう言い聞かせられて育った

だから、逃げ出すことなんかできない

こんな僕だって あの人間達と一緒だ

神から逃げることができず ただ従い、型から抜け出せない 面白みのない天生を過ごしている

笑顔が引き攣る 誰か、新しい風を吹かせてほしい

そう願うだけで、 自分からは何もしない

このミステリアスな悪魔の言う事を 信じる天使なんか 僕以外いないだろう

だけど、退屈で 苦しかった僕は、 天使だと言う立場を忘れ ついていってしまった

ﾊﾞﾝｯ

こんなに硬い結界、 神でも張れるかどうかわからない

なのに、あんなに早く…

本当に神を、殺せるのかも？

びっくり、した… やっぱり、天使は歓迎されない…

あ、圧が…っ… 殺気と言うのか、威圧感と言うのか… 恐怖で動けなくなるものもいるだろう

やっぱり、警戒体制…か

神を、殺す…？！ おんりーが言ってたことは 本当だったんだ…

この世界について 一言で言えば…

僕が必要 すべてが平等に接せられて 特別なんか神の前で言われなかった

だけど、ここは 必要だと言ってくれる 特別に、なれる…

羽って柔らかいのかなぁ？

なんか、めっちゃ気持ちいい…

ブラッシングって こんな感じなのかな？

ﾊﾞｻｯ

衛兵に向けた殺気とは比にならない ほどの殺気が溢れる

どずさんはギリ耐えれてそうだけど 僕とぼんさんとめんは 無理そう とてもきつい…

一ヶ月後

ﾋﾟｶｰｰｰﾝ

ｸﾞｻｯ

*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･*

ﾋﾟｶｯ

<ヒーロー> 神様

新しい神になってから 3000年

その神の生き様や仲間達を 書いた本が有名になっている

その本「神を見捨てた天使」 から一部抜粋

神になった天使は 元神に止めを刺す際にこう言った

ざまあみろ

今まで人間を蔑ろにしてきた 神への言葉。

その言葉を言った天使は 歴代の神の中で 最高に良い神であり 悪魔と天使をまとめ、 人間からの信仰は過去最高

いつまでも周りを幸せにする 笑顔で笑う、優しい神だったとさ