自分
次の日、ロリップは、ルビーと一緒にサフィーのスウィーツ屋さんに行きました。
自分
そこにはガーネットも遊びに来ていました。
ルビー
ねえ、サフィー、ガーネット。紹介するわね。こちらは、私の家のとなりに引っ越してきたロリップよ
ロリップ
ロリップです。よろしくお願いします
自分
ガーネットもサフィーも新しい友達ができて、大喜び。
ガーネット
フフ。なかよくしましょうね
ロリップ
ありがとう!
自分
ちょうどそこへフルーツ屋さんのサンゴもやってきました。
サンゴ
サフィー、注文のフルーツ、持って来たニャン
自分
ルビーはサンゴにもロリップを紹介しました。
ロリップ
わぁ、まだジュエルランドに来て2日目なのに、ステキな友達がこんなにできるなんて、嬉しい!
自分
ロリップはとっても嬉しそう。
サフィー
そうだわ。みんないるとこだし、これ味見してもらえないかしら?ジュエルフェスティバルで出すスペシャルシュークリームよ。試しに作ってみたんだけど
ルビー
わーい、食べる!食べる!だって、サフィーのシュークリームはおいしい上に、いくら食べても太らないんだもんねー。食べ放題!食べ放題!
自分
食いしん坊のルビーは嬉しそうにぴょんぴょんと跳びはねました。
サフィー
今年のスペシャルシュークリームはサンゴの農園で採れたフルーツ入りよ
自分
さっそく、みんなで味見をします。
サンゴ
わぁ、サクッとしたシュー、ふわっとしたとろけるクリーム、その後にジュワーと口の中に広がるうちの農園で採れたフルーツ……ああ、たまらないニャン
自分
と、フルーツ屋さんのサンゴも大喜び。
自分
他のみんなも口をそろえて「おいしい」と言いました。
サフィー
よかったぁ。あ、ロリップはどう?お口に合うかしら?
ロリップ
うん!すっごくおいしい!こんなおいしいシュークリーム、生まれてはじめてよ!
サフィー
よかったぁ。じゃ、もっと研究して、ジュエルフェスティバルまでには、さらにおいしくできるようがんばろうっと
自分
努力家で研究熱心のサフィーは、やる気満々です。
サンゴ
それなら、私も、もっともっとまほうを覚えて、とびきりおいしいフルーツ育てるニャン
自分
と、サンゴも気合いが入ります。
ガーネット
私も恋占いがんばろーっと。ところで、ロリップは、ジュエルフェスティバルで、何するの?
自分
と、ガーネットが言いました。
自分
ロリップはぽかーんとしています。
ロリップ
え?何かしないといけないの?
サンゴ
そうだニャン。みんな得意なまほうを使って、出し物したり、お店を出したりするニャン
自分
と、サンゴが説明しました。
ガーネット
ねえねえ、ロリップはどんなまほうが使えるの?
自分
と、今度はガーネットがききます。
ロリップ
まほう?
ガーネット
あれ?ジュエルペットなら、みんなまほうが使えるはずだけど
ルビー
まあ、私みたいに、へったくそなのもいるけどねー
自分
と、舌を出して笑うルビー。
ロリップ
まほう……
自分
ロリップは不安そうにつぶやきました。
自分
サフィーが、そんなロリップのひとみをのぞきこむようにして言いました。
サフィー
わぁ、ロリップって、かわいい色のひとみをしてるのね
サンゴ
ホントだニャン!これは、まさに、うちのフルーツ農園で育てているいちごの色みたいだニャン
ガーネット
でも……このひとみ……一体、何の宝石のジュエルペットなのかしら……
自分
と、ガーネットが不思議そうに言います。
ロリップ
私の宝石?そ、それは……
自分
ロリップは黙ってしまいました。
自分
自分が何の宝石かなんて、今まで考えたこともありませんでした。もちろん、まほうを使うなんてことも。
ルビー
ねえねえ、それより、サフィー、もっとシュークリーム食べたーい!おかわりー!
サフィー
もうっ。ルビーったら
ルビー
へへへ
自分
ルビーの一言に楽しそうに笑うみんな。
自分
しかし、ロリップだけ、心が晴れません。
ロリップ
私だけまほうが使えない……。自分が何の宝石のペットなのかも分からない……
自分
せっかく友達をいっぱい作りたくてジュエルランドにやって来たというのに、これでは、ジュエルフェスティバルで何もできません。
ロリップ
このままじゃ、私、ジュエルペットの仲間になれない……
自分
ロリップは悲しくなりました。