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side ナ ナ ハ
ナ ナ ハ
思わず 声帯から音が漏れた
ナ ナ ハ
狼のタトゥーを刺れた 一人の大男
恐らく梵天と思われる 二人のスーツ姿の男
その三人と一緒に
黒髪を一つに結い 青い目をした女性が
そこに立っていた
ナ ナ ハ
つい最近
倒れている所を 私が助けた女の人
笑う顔が妹にそっくりな その人が
何故こんな所へ?
ナ ナ ハ
混乱ながらに 私は彼女の事を影から見た
ユ メ カ
ナ ナ ハ
その視線に気付いたのか 彼女が振り向く
ユ メ カ
咄嗟に物陰に隠れたのにも 関わらず
彼女に見られている
そんな気がして 仕方がない
ナ ナ ハ
そんな事を考えてる内に 彼女は別室へ案内され
私一人と静寂だけが その場に残された
ナ ナ ハ
根拠の無い使命感が 私の中に宿った
バタ ン ッ
ナ ナ ハ
しばらく跡をつけていると
彼女を含め全員 とある部屋に入っていった
何の話かは分からない
でもきっと 取り引きか何かだろう
ナ ナ ハ
ナ ナ ハ
何となく 彼女の名を口に出す
私は彼女の事を 連れ出すべきなのか
何も知らないふりをして 彼女諸共殺すべきか
ナ ナ ハ
妹と彼女は とても似てる訳ではない
身長も声も 四葉の方が高いし
顔立ちだって まるで似ていない
ナ ナ ハ
その表情が
「 こんな事はやめて 」 とでも
妹に言われている様な 錯覚を覚える
とめられている 気分になる
ナ ナ ハ
彼女は妹じゃない
そんな事分かりきってる
ナ ナ ハ
もしかすると今日 彼女を殺めるかめしれない
そんな悲劇が起きないよう 願いながら
ナ ナ ハ
彼女が
彼女と妹の仇がいる その部屋の
ドアノブに手を掛けた
時だった
カ チ ャ ッ
ナ ナ ハ
その圧を感じた
後頭部に押し付けられた その鉛の圧を
ナ ナ ハ
いつの間にか背後に 何人かの男達が立っていた
ナ ナ ハ
嘲笑うように そういうその男
其奴の手には 拳銃が握られていた
ナ ナ ハ
脅されるまま 私は
懐に仕込んだ銃を 投げ捨て
そのまま 連れていかれた
side ユ メ カ
拳銃を突きつけられつつ そう質問するその男
まだ策でもあるのか 余裕そうな笑みを浮かべる
ユ メ カ
ユ メ カ
ユ メ カ
お喋りする暇があるのか
それとも何かの 時間稼ぎか
ユ メ カ
ユ メ カ
ラ ン
リ ン ドー
信じられないとでも 呟くように
灰谷兄弟は 口をつぐませた
ユ メ カ
ユ メ カ
未だに放心している上司に 司令を煽ぐ
すると二人とも ハッと顔を上げた
ラ ン
ラ ン
判断能力は健在らしい
即座に最適解を 導き出し
私への命令を下した
ユ メ カ
拳銃は下ろさず 口で答える
その時 影狼首領が薄く笑った
リ ン ドー
突然の呼び掛けに 顔を強ばめる灰谷 竜胆
その反応が面白いのか 男はほくそ笑み
とある映像を パソコンから見せてきた
side ナ ナ ハ
ナ ナ ハ
ナ ナ ハ
私、鈴宮 七葉は
光がほとんど届かない 敵陣の一室にて
手足を拘束され 軟禁されていた
ナ ナ ハ
そうやって言うのは 影狼の一人
「 梵天 」
という事は 私はきっと
彼女の足で纏いに なってしまうのか
ナ ナ ハ
私の全身を舐め回す様に ただ見続け
ニタリと笑うその顔に 心底吐き気がする
ナ ナ ハ
何を間違えたのだろう
妹に似た彼女を 追いかけた時からか
それとも 本当に最初からか
ナ ナ ハ
ナ ナ ハ
今まで全て 単独で計画してきた
だから 私の味方なんていない
ナ ナ ハ
計画は失敗
恐らく私は その内殺される
もしくは人身売買の 商品にされるだろう
ナ ナ ハ
ナ ナ ハ
ポツリと零れた その言葉と共に
悔しいからか 哀しいからか
ナ ミ ダ ただ溢れる “ 感情 ” に
歯止めなんて きかなかった
♡ 2000
コメント
61件
七葉ってひちは?ななは? 馬鹿ですみません笑
ぶりこ以外全員呼べで不覚にも吹いてしまったw
あの、なんて読むんですか?この3756って