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🔗第3話:赤い糸の話
放課後、図書館でひとり、本を開くつむぎ ページをめくる手が止まった
ナツキ
紬(つむぎ)
ナツキ
笑顔は変わらない。 でもその“いつでも見てる”という言葉に、つむぎの背筋がひんやりした
帰り道、ナツキが急に立ち止まった。 手を伸ばし、つむぎの小指に触れる
ナツキ
紬(つむぎ)
ナツキ
つむぎは目を見開いた。 まるで夢でも見ているようで、信じられない気持ちと同時に、胸の奥がざわつく
ナツキ
その声は穏やかだけど、 どこか熱を帯びていた。 つむぎは小指から伝わるわずかな感覚に、思わず目を逸らした
家に帰ると、机の上に小さな封筒が置かれていた
中には一枚の紙。赤いインクで、こう書かれていた——
『君の糸は、僕のものだ。 絶対に離さない』
優しさに包まれていたはずの ナツキの愛は、 少しずつ形を変えて、 つむぎの胸に刺さり始めていた。