『ルール』なんて知りません！

自分から離れた輪の中

笑い声と共に黄色い悲鳴が聞こえてきた気がする

自分の視線の先には

男女問わず囲まれた

目を引く程の美青年

遠目で見ても分かる整った顔

気遣いのできる性格

そして....

プロのゲーマー

最近は専門の雑誌にものるほど人気

そのため

こんな男子を女子が見逃すわけもなく

毎日女子の黄色い悲鳴と賞賛が 絶えることがない

実は私もプロゲーマーで

ゆあんくんこと、 蘇芳ゆあんと

同じグループに所属している

だからといって学校で馴れ馴れしくは していない

変な噂流れたり、身バレする可能性高いし

こうして距離をとっているのだ

...ほとんど自分のためだけど

そんなことを言っていると

後ろから肩を叩かれた

ヒロくんは学校の王子様として有名だ

つまり人気者ということ

そして、ゆあんくんの幼なじみ

騒がしさには慣れているのだろう

ちなみにヒロくんもプロゲーマーで 同じグループに所属している

昼休み

今日は他クラスにでも行こうと 思っていたが

ブラブラしていたところを 先生に見つかった

その時

教室から声がしたような気がした

窓を覗いてみると金髪の女の子と黒髪の...

話し声は途切れ途切れしか聞こえないけど

多分あの子は告白している

『すき』という単語が聞こえた

ゆあんくんが口を開いて...

そして...

私の想像を上回り、2人はカップルになったとさ....

ゆあんくんが女の子に何か囁いている

流石に声は聞こえて来なかった

でも、心なしか女の子の顔が赤い気がする

ガラッ

名前知ってるんですか

やばい、本当に聞きたい

よくよく考えたら

まだこの中にはゆあんくんがいる

なんでOKしたのか追い詰めないと

ガラッ

そこには何かご満悦の様子の ゆあんくんがいた

すると

おかしいくらいの勢いで 顔が青ざめていく

なんか面白いな

プリントの山を近くの机に置いておく

よし、問い詰め時だ

何やら目を泳がせている

私たちのグループでは

1番初めに『ルール』を決めていた

色々あるのだが

その中でゆあんくんが破っているのは...

しばらく無言が続いた

そろそろ声をかけようかと思った時

クズ人間なんだよね

軽くキャラ設定

このメンツは高校2年生という設定です。