主
本編どーぞ!
兄ちゃん、アンタは凄いよ
私が幼い頃、家族が鬼に殺された
でも兄ちゃんは
幼い私を守ろうとして
必死に、必死に
鬼と戦っていた
それから、
親はいない、家もない、頼れる人もいない
本当に何も無かった私たちに
ある日
頼れる場所ができた
それが〝鬼殺隊〟だった
医者
一命は取りとめました
ひなた
本当ですか!
医者
えぇ、ですが
葵
です……が?
医者
後遺症が残るかもしれません
医者
深い傷だったので
ひなた
(何だ……傷なら大丈夫だよ、兄ちゃんなら)
ひなた
ありがとうございます
葵
ありがとうございます
医者
もう少しで目が覚めると思います
ひなた
(*・ω・)*_ _)ペコリ
葵
(*・ω・)*_ _)ペコリ
ひなた
行こっか
葵
はい!
5分前
草太
ん…………
草太
ここは……?
草太
びょ、病院……!?
草太
(なぜ!?)
草太
(待て、俺はさっきまで……)
草太
(鬼を倒して、帰ろうとした)
草太
(そんとき葵さんもいたな)
草太
(葵さん……)
草太
葵さん!?
草太
(そうだ、俺たちは爆弾にやられたんだっけな)
草太
(だったら葵さんは?)
草太
(葵さんはどうなった?)
草太
(まさか……!)
草太
(俺だけ助かったってことは無いだろうな……!?)
草太
(いや、俺は葵さんを庇ってたから葵さんは絶対生きてる!)
草太
(でも……だったら何故ここにいない?)
草太
(もしや違う病室とか!?)
草太
(確認しない訳には行かない)
草太
(葵さんが生きているという証拠がないと……!)
草太
くっ……
草太
(体が上手く動かない……)
草太
(俺はこんなことも出来ないのか……!?)
草太
(いや、何とか)
草太
(何となくだが歩ける)
草太
(葵さん……今助けにいくからな)
やっと俺は部屋のドアへとたどり着き、開けようとした
開けようとしたが、先にドアが開いた
草太
(えっ……?)
そこには
ひなた
えっ
草太
え……?
〝ひなた〟がいた
ひなた
兄ちゃん……?
ひなた
ちょっと、なんで立ってんのよ!
草太
え、だって……
ひなた
いいからベッドに戻って!
草太
いや……
ひなた
ほんとにお願い、戻って!
草太
え……
俺はしぶしぶベッドに戻った
ひなた
兄ちゃん……良かった……
草太
え、う、うん
ひなた
何でそんなに軽いのよ!
ひなた
ほんとに心配したんだからね!?
草太
うん……
ひなた
そんで、なんで立ってたの?
草太
それは……
草太
葵さんを……
ひなた
えっ?葵?
草太
なぁ、葵さんは生きてるよな!?
ひなた
えっ?ちょ、何を……
草太
生きてるよな!?
草太
俺だけ助かったってことは無いよな!?
ひなた
ちょっと、兄ちゃん落ち着いて!
ひなた
葵なら
ここにいるじゃん!
草太
え……?
ひなた
ここ!私の隣!いるでしょ?
ひなた
兄ちゃん、考え事しまくって周り見えなさすぎ
草太
え、お前……
草太
お前こそ、どう……した?
ひなた
え?
草太
そこには
草太
お前の隣には
誰もいないぞ?
ひなた
え……?