青 春 っ て 、 難 し い
第 6 話
⚠️ 通 報 ✖ ⚠️ ブ ク マ 一 言 欲 し い で す ⚠️ 桃 赤 、 青 黄 の 地 雷 バ ッ ク
れ っ つ ご ー
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食事を終わり、食器をキッチンに持っていく。
お母さん
お母さん
上水口 赤(カミナグチアカ)
俺は1度取り上げかけた食器洗いのスポンジを素直にママに渡した。
上水口 黄(カミナグチキイ)
黄が階段からおりてきた。
お母さん
キッチンからママが答えるその声を聞きながら、俺はそのまま階段をあがった。
10畳以上ある広い部屋の窓際にベッドは置いてある。
その隣には小さいサイドテーブル。
そこに飾ってある家族写真(もう5、6年前のものだろうか)を手に取ってみる。
バーベキューをしに行ったどこかの河原をバックに、パパとママが小学生の俺と黄の肩を両側から包むように抱いている。
全員とってもいい笑顔で、俺はこの写真が大好きだった。
黄もこれを欲しがったから2枚プリントしたはずだ。
青いリサイクルウッドの素朴な額縁に入った写真に見入る。
一時期黄も自分の部屋に飾っていたその写真。
もう捨てたんだろうか。
1年以上黄の部屋に入っていない。
同じ家に住み、同じ高校に通う双子のあり方をくつがえすような、今の俺と黄の関係性だ。
黄を好きだと告白した宮内くんに対する非情な態度。
それを真正面から窘めることもできない意気地無しの俺。
そりゃ宮内くんは俺の親友じゃないから、一澤くんと怒りの程度も違うと思う。
でも事情を知ってしまったんだから、あんな態度は正しくないと窘めるべきなんだ。
なのに俺は、その正論に対して黄が的確に切りつけるつもりだろう言葉の刃が怖い。
怖くて怖くて仕方がない。
幼いころから骨の髄まで染み込んでいる。
それはもう脅威の最たるものだから。
俺だって最低。
だから親友のためにあそこまで必死になれる一澤くんが眩しい。
ひっぱたかれたくせに、そのことこそがとても眩しい。
でも眩しいことが悔しい。
眩しいだなんて認めたくない。
自分の気持ちが自分で理解できない。
ただこの得体の知れない高揚感が1時の気の迷いでありますように、と神様にお祈りするばかりだ。
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コメント
2件
好きです、、 ブクマ失礼します