君は俺が救うから。

なんでこんなことになってるんだ……？

俺が友達のお兄さんを 尾行する羽目になったのは……

ホームルーム前の休み時間

というわけで今に至る……と。

すげぇ……遊び歩いているというか、 ちゃんとバイトしてる感が……

あぁ、すごい。血色の 良いイケメンな顔であぁ 言われるともうすごいわ。

ここの客が女性が多いのもうなずける。

しっかし……なんで引き受けたんだろ。

まぁ、でもこれであいつが 「やってくれたらあの件 ちょっとくらいならやっておくね！！」とか言ってたしなぁ……

まぁ、父さんに 「今日遅くなるかも」 とか言って事情LINEしたら 快く承諾したから、 別に今日は何も困らないけど。

少しアイスの溶けかけた クリームソーダを飲みながら、 今日の課題のテキストを開く。

まぁ、ここまでは普通だし、 課題進めますかぁ

俺もしかして邪魔じゃない？

数時間ほど課題に勤しんでいたので、 もう客足の少ない、 夜の時間帯になってきている。

ここにも食べ物の メニューがあるが、 ここはカフェだ。

午後8時ともなれば客足が 少なくなるのも頷ける。

シャークんさんは、 さっきのお客さんの テーブルの食器を片付けている。

お店も、片付けの雰囲気が出ている。

ん？あと客は俺だけじゃない？

もう、スタッフであろう人の ｢おはようございます｣という 始めの挨拶がなくなり、 ｢お疲れ様でした!!!!｣という 声の方が多くなっている。

すげぇ邪魔なんだろうなぁ

でも、まだ営業時間内だから 許して欲しい。

と思いつつ、さっき頼んだ サンドウィッチを口の中で頬張る。

店員さんとも仲が良さそうだし……

ん？

お兄さんがあそこまで意地を張るんだ……

てか普通に店内が静かだから、 声がよく聞こえる。

え？まだ働くの？寝る時間は？

お兄さんが連行されて行ってる……

そして、お兄さんは、 俺と対角線上かな？ くらいのところのテーブルで、 座らせられていた。

確かに、課題やってて 気づかなかったけれど、 お兄さんが休憩してる ところあんまり見てない……

しかも、普段のあのクマだ。 きっと寝ていないのだろう。

ほんとにお兄さん大丈夫？ いつかぶっ倒れそうていうか死にそう。

これは絶対にNakamuに 報告しておかないとな〜

……いつ、睡眠と食事を 取っているのだろうか。

あの人は、いつもあの お弁当だったとする。 あの量だと例え少食だとしても 少なすぎる。

そして睡眠もだ。 もう結構な夜であるし、 これからコンビニバイトときた。 いつ寝るのだろうか。

分からないな。

お兄さん……そこまで心配されるほど、ここの人達は優しいんだろうなぁ。

まぁ、つけてみて収穫はあったかな。

まだ終わってないけど。

あっ食べ終わったらすぐ寝た。 そんなに眠たかったんだ。

急に話しかけられたからびっくりしたぁ

ん？んんん？

“うちのスタッフ”って…… もしかしてお兄さんのこと？

手を出す……あぁ、そう言うことか。

きっとこれまでもお兄さんに 惚れて、お店に迷惑かけた人が いたのかな？

例えば……料理少しだけ頼んで、 めっちゃ長居したり、

シャークんさんの方をチラチラ見て、 手を出そうとした人がいるのかな？

それはめっちゃ怪しいよな……

……

あれ、それって俺？

とは言ってもどうしよ……

なんか不穏なことが聞こえたけど、まぁ、気のせいだろうな。

あっ追わなきゃ！！

ちなむとそこから2時までコンビニバイトをして帰った。