あの後まろは"ごめん"と言い残してあの場を去ってしまった

俺はまろを不幸にしている

そんなことわかってる…

だけど＿

嘘をついた手前戻ることは難しい

昨日僕は見てしまった

ないちゃんといふくんが＿＿

そんなことりうちゃんには言えない

もちろん初兎さんにも＿

でもずっと頭から離れない

今日初めて学校をサボった

俺はりうらが好きだ

だけど＿

ないこを失うなんて絶対に嫌だ

俺がそばに居て平気なら＿

なんてこと思ってた

昨日,ないこを守る為という気持ちであーゆう行為に至った

はずだった

ふつふつと湧いてくる罪悪感

そして頭の中に浮かぶのはりうらのこと。

気持ちには抗えなかった

…そうだ

なんならりうらをバッサリ振ろう

そしたらきっと＿＿

忘れられる

お昼

空き教室

なんで泣いてるの?

この時初めて気づいたかもしれない

ないこがどれだけ俺を想ってくれていたか

俺がどれだけ軽い気持ちで”考えたい”と受け止めてしまったのか

ないこの頭を撫でようと近づける手

ﾊﾟｼﾝｯｯ!

ないこは俺の手を振り払うとそう言った

ありがとう

彼はそれだけ言うと部屋を出ていった

俺が決めきれたのはあにきのおかげ＿

決めきった＿＿

決めきったはずなのに…

涙が止まらない

こんな俺に…どれだけ君は＿

優しいの＿?

後輩に見つかった＿それも昨日のことを見ていたほとけ…

何言って＿＿

彼は全てを察してくれたかのように

いや,見ていたかのように

涙が止まらない俺のそばにずっと居てくれた

俺はずっと影から見守る事しか出来なかった

ｶﾞﾁｬｯ