岬/タンテイ
落ち着け、
岬/タンテイ
手紙を読んでみよう
カサカサ~
葉が……揺れる音がする
とても……不気味に
零治/レイジ
い、いいんですか、?
零治/レイジ
それは、姉さんが幼なじみの人にって向けたやつなのに……
岬/タンテイ
いいだろ、そこのお二人さん
零治/レイジ
え、?
及川
いいよー
岩泉
内容気になるしな
岬/タンテイ
それに零治、
岬/タンテイ
俺の推理どうりなら
岬/タンテイ
お前にこそ読んだ方がいいと思う
零治/レイジ
僕に……?
岬/タンテイ
読むぞ
パラッ
カサッ
岬さんが手紙を出した
そして聞こえるように、読み始めた
私以外がこの手紙を手にしているということは私は失敗してしまったんだと言うことだと思う
力不足の自分が情けない……
本当に
本当に、……
恐ろしいものを見せてしまって申し訳ないと思う
この間の中身を警察に届けてください
これは、……
これは、犯罪の証拠です
私の大事な大事な家族
弟の零治が殺人を犯したという証拠
右手の持ち主の名前は世嗣
ずっと零治をいじめていた酷い男の子です
ある日いじめに耐えきれなくなった零治は世嗣を殺し
零治を殴り続けてきた右手を奪った
残った体は雑木林に放置してきたそうです
人気のない場所だからきっと発見されていないと思います
零治/レイジ
な、何を……
姉ちゃんの手紙は衝撃的だった
それはかなり長く綴られており
僕が日常的に小動物を殺し乱雑に暴れ回ってきたことが書いてあった
姉ちゃんは、それを隠す為に必死に耐えてきた
おかしい……
僕の記憶とは真逆だ
だけど何故だろう……
ズキン、ズキンと頭が痛い
岬/タンテイ
私が20歳までに零治を更生させることが出来ればこの手紙は誰の目にも触れさせず私自身が処分する
岬/タンテイ
でも、これを2人が見てるってことはダメだったってこと
岬/タンテイ
私じゃ零治を救えない
岬/タンテイ
でも、自分の家族を警察に突き出すのはあまりにも辛いの
岬/タンテイ
本当にごめんなさい……
岬/タンテイ
責任を取って2人で命を絶つので警察に連絡してください
岬/タンテイ
遺体は私の家にあるはずです
岬/タンテイ
みんなに会えて本当に良かった
岬/タンテイ
大好きだよ。千里……