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今日も朝がきた
天音かなた
天音かなた
僕は普段より憂鬱な朝を迎えた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
僕は準備を済まし 耳鼻科に行った
僕はいつもお世話になってる 耳鼻科に着き 先生に診断してもらった
白い壁と無機質な時計の 針の音がやけに大きく響く。
僕は診察台の椅子に座り両手を膝の上に置いたまま落ち着かない様子で視線を泳がせていた。
耳鼻科の先生はモニターに映る聴力検査のグラフを じっと見つめ、深く息をついた。
医者
医者
天音かなた
医者
天音かなた
医者
医者
天音かなた
医者
医者
天音かなた
医者
その言葉に、先生の眉が 僅かに寄る。
天音かなた
医者
医者
天音かなた
僕の胸がドクンと鳴る。 手のひらが汗でじっとりと 湿っているのがわかった。
医者
【覚悟】
その二文字が重くのしかかる
でも
それは【やめろ】と言う 意味では無い
天音かなた
天音かなた
僕は強い眼差しを向けた
医者
医者
医者
天音かなた
処方箋を受け取る手が 小さく震えていた。
それでも
僕の目には迷いがない
僕は処方箋を受け取り 耳鼻科を出た
僕は家に帰り安静にしていた
次の日
天音かなた
僕は処方箋を飲んでリハーサルに向かった
僕はリハーサルを 本気で頑張った
自分自身を壊す覚悟で
天音かなた
突然バランスを崩して 倒れそうになった
スタッフ
スタッフ達が不安げに 聞いてきた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
僕はリハーサルを終えて フラフラの身体で家に帰った
僕は家に帰ってからも 一人で自主練をしていた
休憩中に僕は鏡を見つめる
天音かなた
しかしその時
鏡の中に映る自分が 突然こちらに語りかけてくる
天音かなた(影)
天音かなた
僕は驚いた
けれでも冷静に鏡と会話をする
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた
影は冷徹な目で僕を嘲笑う
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
胸の奥を突かれたように 心臓が跳ねた
天音かなた
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた(影)
空気が冷たく感じる
その言葉は、冗談ではなく 刃のように鋭かった。
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
僕は魂の叫びを鏡に叫ぶ
それでも
鏡の中の自分が 皮肉っぽく笑う
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた
沈黙
蛍光灯が微かにジジジと鳴る
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
僕は叫んだ
すると瞬きの間に、鏡の中の 自分の影は消えていた
いつもの自分が映っていた
その時
天音かなた
片耳に感じる違和感が ピークに達した
激しい目眩や耳鳴りに襲われる
僕はやっとの思いで ベットに倒れ込む
枕がひんやりと頬を冷やす
天井の白い模様がぼやけて まぶたが重く閉じかける
天音かなた
あいつは、まだこの胸の奥で 息をしている
さっきの冷たい瞳も
突き刺さる言葉も
全部消えていない
左耳の奥で 低くうなる耳鳴りが響く
それは警告の鐘みたいで 同時に戦いの合図にも聞こえた
天音かなた
呟いた言葉が暗い部屋に 溶けていく
眠りに落ちるその瞬間まで 胸の奥で青い炎が 静かに燃え続けていた
それと同時に
片翼も静かに回復していく
_________
3話【完】
次回
4話 【奇跡の引き金】
お楽しみに!