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僕の影との会話から数ヶ月後
遂にソロライブ当日を迎えた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
心臓が、起き抜けから 早鐘を打っていた
スマホから応援メッセージの 通知がまだ残っている
ホロメンからの熱い言葉も
でも同時に、耳の奥では昨夜と同じ低い耳鳴りが鳴っていた
天音かなた(影)
そんな声が僕の心から聞こえる
僕は心の中で
天音かなた
と影に答えた
影からの返答はなかった
顔を洗いに洗面所へ行く
鏡に映るのは、今朝の私
もう鏡の中のもう一人はいない
けれど
その視線の重みは 消えていなかった
天音かなた
天音かなた
朝食はほとんど喉を 通らなかった
けれど、湯気の立つ紅茶を一口飲むと、少しだけ体が温まる
窓の外では快晴
青い空が広がっている
この空の下で 僕のLIVEが待っている
そこにはファンも、仲間も
そして私の夢も 全部詰まっている
荷物をまとめ、衣装や小道具を何度も確認する
玄関を出る前に 深呼吸をひとつ
心臓の鼓動はまだ早い。でも、その速さはもう恐怖じゃなかった
天音かなた
天音かなた
そう呟き、ドアを開けた瞬間 眩しい朝の光が全身を包んだ
僕は後ろに振り返った
天音かなた
僕は家に呟いて家を離れた
僕は会場に着いた
天音かなた
周囲を見渡すと朝早くから 沢山のへい民が待っている
天音かなた
僕は沢山のへい民の痛バや ハッピ、ネームボードなどを 観て感動する
すると、目の前から マネちゃんが歩いてきた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
マネちゃんに案内されて 僕は楽屋のドアを開けた
その瞬間
角巻わため
角巻わため
わためが大きく両手を振って 駆け寄ってくる
その勢いに圧されて 思わず笑ってしまった
天音かなた
角巻わため
ソファに座っていた姫森ルーナが、ぴょこんと立ち上がる
姫森ルーナ
姫森ルーナ
姫森ルーナ
天音かなた
天音かなた
姫森ルーナ
姫森ルーナ
常闇トワ
常闇トワ
トワがルーナを遮った
常闇トワ
常闇トワ
常闇トワ
天音かなた
後ろでドアがガチャと開く
入ってきたのは
白上フブキ、星街すいせい AZKiの3人だった
白上フブキ
星街すいせい
AZKi
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
星街すいせい
白上フブキ
天音かなた
僕は顔を赤くする
白上フブキ
白上フブキ
白上はかなたに差し入れを 渡した
かなたは中身を見てみた
天音かなた
白上フブキ
白上フブキ
天音かなた
白上フブキ
白上フブキ
天音かなた
天音かなた
白上フブキ
星街すいせい
星街すいせい
白上フブキ
天音かなた
僕は心の中で笑う
星街すいせい
星街すいせい
星街すいせい
星街すいせい
天音かなた
天音かなた
星街すいせい
彼女がクスッと笑うと 少し肩の力が抜けた
天音かなた
天音かなた
白上フブキ
星街すいせい
白上フブキ
天音かなた
三人は明るく笑いあった
AZKi
AZKi
AZKi
天音かなた
楽屋の空気は温かくて 心地よい
でも奥底では張り詰めた糸が切れそうなほどピンと張っている
あと数時間で僕は羽ばたく 有明アリーナのステージに
その後僕は最後の確認などを 終えて、みんなと待機していた
天音かなたのマネージャー
楽屋が一瞬だけ静まり返った
角巻わため
常闇トワ
常闇トワ
角巻わため
天音かなた
天音かなた
姫森ルーナ
天音かなた
天音かなた
白上フブキ
星街すいせい
星街すいせい
AZKi
常闇トワ
天音かなた
常闇トワ
天音かなた
天音かなた
角巻わため
姫森ルーナ
ルーナは両手でかなたの肩を ポンポンと叩く
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
僕は立ち上がった
天音かなた
天音かなた
AZKi
星街すいせい
すいちゃんが立ち上がる
星街すいせい
星街すいせい
白上フブキ
白上フブキ
天音かなた
姫森ルーナ
角巻わため
常闇トワ
常闇トワ
常闇トワ
常闇トワ
天音かなた
天音かなた
みんなは『行ってらっしゃい』と手を振って見送ってくれた
僕は楽屋を離れて ステージ裏に歩いていく
僕はステージ裏に歩く
ステージ裏までの道のりは 薄暗い道が続く
微かに自身の影が見える明るさ
そのとき
影がゆらりゆらりと動く
影はゆっくりと立ち上がる
それは僕と同じ顔の影がいた
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた(影)
僕は静かに深呼吸をし、影に更に近づき真正面から向き合う
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
僕は笑顔で影に接する
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
僕は影に全てを話す
天音かなた(影)
影は笑って光の粒となっていく
天音かなた
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
天音かなた(影)
影の輪郭が淡く白く輝き始める
眩しさに思わず目を細めた瞬間
影は粒子のように舞い上がり 僕の胸の奥に溶け込んでいった
影は消えたけど心の中で 影は最後の言葉を言う
『行こう。』
『彼方に響く歌を撃ち抜きに』
影はその言葉を最後に 僕の心の中に消えていった
僕はステージ裏に歩いていった
ステージ裏に着くと、沢山の スタッフさんやマネちゃんが 待っていた
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなたのマネージャー
天音かなた
僕は心の中で影との おかげかなと思う
僕は時間まで最後の 喉調整をしていた
するとステージ裏の扉が開いた
僕はスタッフさんかなと思い 後ろを振り向くとそこには
桐生ココ
僕は驚きすぎて目を見開いた
天音かなた
天音かなた
桐生ココ
天音かなた
天音かなた
天音かなた
天音かなた
僕は自分自身で意味不明な 言葉をココにぶつけた
桐生ココ
桐生ココ
桐生ココ
天音かなた
天音かなた
桐生ココ
桐生ココ
天音かなた
ココは後ろに隠していた物を 取り出した
天音かなた
桐生ココ
桐生ココ
桐生ココ
桐生ココ
天音かなた
天音かなた
桐生ココ
天音かなた
桐生ココ
桐生ココ
桐生ココ
桐生ココ
桐生ココ
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなたのマネージャー
天音かなた
桐生ココ
天音かなた
僕はステージ側に目線を向けた
天音かなたのマネージャー
マネちゃんがカウントダウンを始めた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなた
天音かなた
天音かなたのマネージャー
天音かなたのマネージャー
天音かなた
僕は駆けて ステージの上に立った
へい民のみんながペンライトを振り、大歓喜をして叫ぶ
これが...僕の夢
僕の観たかった景色...
ステージの演出が激しく光る 有明アリーナ全体を光が包む
さぁ...
行くよ
【天音かなた】
【引き金は自分に】
【奇跡はみんなに】
僕の...
僕の
命を賭けた歌声を!!
彼方に響く共鳴の引き金を!
撃ち抜く!!
_________
4話【完】
次回
最終話
【彼方に響く共鳴】
お楽しみに