side弦太
記憶喪失になってしまった結衣の元に毎日通った。
お見舞いに行けば追い返されたり,物を投げられることもあった。
それでも挫けずに病院に通って思い出す可能性にかけた。
コンコンコン━━━━。
弦太
声を掛けカーテンを開けようとすると見たくなかった衝撃の光景を目にしてしまう。
結衣と白井がキスをしていた。
驚きのあまり,持っていた花束を落としてしまう。
結衣
俺は慌てて,病室から出る。
病院から出て外にあったベンチに力なく座り込む。
しばらく項垂れていると,肩をポンポンと叩かれる。
雪葉
弦太
雪葉
弦太
雪葉
雪葉は理解できないというふうに首を傾げる。
弦太
雪葉
雪葉
弦太
雪葉
雪葉
雪葉は深刻そうにそう言う。
雪葉の話は概ねこういうことだった。
結衣は白井から逃げるために俺の気持ちを利用しようとしてしまったこと,白井と付き合ってるフリをして自分から俺を遠ざけようとしていたこと。
1人では抱えられなくなり泣きじゃくっていたらしい。
雪葉
雪葉
雪葉は俺の肩を強く掴む。
弦太
項垂れて堕ちている場合じゃない。
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