ロボロ
…
兄さん
……前から思ってたんだけど
ロボロ
…何?
兄さん
ロボロもしかしたら
言いかけようとした時に
この部屋の扉が開いた
トントン
何やお前らか
ロボロ
トントン?
トントン
なぁゾム見てないか?
兄さん
ゾム?ごめんだけど見てないな
ロボロ
俺ずっと地下に居ったから見てへんで
トントン
…そうか
ロボロ
何かあったん?
トントン
ゾムが何処にも居らんねん
兄さん
俺も探しとくよ
ロボロ
監視カメラとかに映っとるかもしれへんから確認してくるわ
トントン
うん
監視室
ロボロ
……
ボーッと監視カメラの映像を眺める
カメラを切り替えていくと
ロボロ
…居った
塀の上に立っているゾムの姿
ロボロ
(まさかアイツ飛び降りひんよな?)
ロボロ
(あそこから落ちたら)
ロボロ
死ぬ高さや
ロボロ
(もしそうやったら)
ロボロ
早く止めに行かんと…!
ゾム
……
ロボロ
ゾム!
ゾム
ロボロやん
ゾム
どうしたん?
ロボロ
こっちが聞きたいわ
ゾム
…
ロボロ
ゾム、そんな前行ったら落ちるで
ロボロ
早くこっちに…
急に突風が吹く
ゾム
!
ゾムのフードが取れ顔が見えた
すぐにフードを被った
ゾム
……
ロボロ
ゾムが何でそんなに顔を見せたがらんのは理由があるん?
ゾム
…!
何か言いたげだったがそっぽを向く
ロボロ
……なぁゾム
ロボロ
はよ戻ろ
ゾムの方に手を出す
ゾム
…ロ…ボロ
バランスを崩した
ゾム
!
ロボロ
ゾム!
手を差し伸ばすが
もう少しの所で届かない
遠くなって行く彼の姿をただ見ているだけだった
ロボロ
…嘘や
鈍い音がした
地上に広がるのは
真っ赤な海だった
1秒でも早く気づいていれば
早く手を掴んでいれば
こんな事には
ならなかったかもしれない
しかしどれだけ後悔しても
泣いても
事実は事実なのだ
この事も
すべて事実だ
どれだけ自分を責めても
時間は戻らない
時間を巻き戻しても
元には戻らない
時間の流れが遅く感じる
これが夢だと信じたい
現実だと分かっていても
認めたくないんだよ…
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