テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
53
歓喜、発展、栄光、繁栄。 嫉妬、軽蔑、恐怖、苦難。
大英帝国の最盛期はかつてないほどの地位と名誉に持て囃され、 その裏では極めて非人道的な行いが心を蝕んでいった。
長時間に渡る過酷な労働。 炭鉱や工場では幼子も労働を強いられた。
英
記憶を掘り返すたびに過去の栄光に酔いしれ、 歴史を掘り返すたびに吐き気に苛まれる。
栄光。
強く憧れたものだった。
かつて欧州のおよそ6割を直接支配した政権は、 今も歴史書に刻まれている消えない欧州の揺らめき。
今、欧州連合の牽引を担っているのは我が国だ。
高いGDPや国民の生活の豊かさに焦点を当てると、 歴史書の中の過去より今が栄光だと言える。
独
国として、どうあるべきか。
答えはない。
否、答えすらない。 その答えを出す道すらもないのだ。
だからこうして様々な国がはじまり、 政治の仕方などでも相違が生まれる。
正解の無き時代の茨の道を、国民や歴史と共に歩んだ結果。 それはこのように現在の国家として色濃く残る。
国として
過去を受け止めるべきか、水に流すべきか。
コメント
5件
なんでそんな読みやすくて物語の中に吸い込まれるような文がかけるんですか!?!? なるほど…イギリスさんは''昔''栄えていてドイツさんは''今''栄えている……という感じですかね?
素晴らしい…ベリーエレガントッッッ!! 明太子に食われる鈴木さんまじで大好きです。 当時のことについて深く掘り下げている作品ほんま栄養
うわ、第4話もめちゃくちゃ重いテーマだった……「過去の栄光」と「非人道的な歴史」の両方を記憶する国の苦しみが、英と独の静かな内省で描かれてて、読んでるこっちまで息が詰まる感じがしたわ。特に「記憶を掘り返すたびに吐き気に苛まれる」って一文、歴史の重みが刺さる。答えすらないっていうラストも、現実の難しさを突きつけてくるなあ。続きでどういう方向に行くのか気になる🔥