あぁ、空が奇麗だ
そう、思った。
私が空に飛んで行ったらどこまでも突き抜けていきそうな、 広い空を見上げ、
私はボーッとする。
柔らかそうなふわふわの雲。
穏やかな青い色。
全てがすごく、すごく綺麗で。
全部を優しく包み込んでくれそうで。
でも、
この広い空の下でも こんな空を見れないほど辛い思いをしてる人がいて。
それをどうにもできない自分が悔しくて。
私は涙を流した。
なんでも消し去れることができるこの手をみる。
私は、なんで神になんてなってしまったのだろう。
自分で、この手で、 こんなにも綺麗な世界を作り、
それで、不幸な人間を生み出してしまって。
私は、創ることのできるこの手で、 一体どれぐらいの人を苦しませたのだろう。
幸せは創れないなんて、
可笑しいよなぁ……
せめて、
こんな世界にいる人が少しでも、
ほんのちょっとでも
見て安心できるような、
幸せになれるような、
そんな空は、どれだけこの世界が歪んでも、 私がずっと守り抜いてみせる。