あぁ、空が奇麗だ
そう、思った。
私が空に飛んで行ったらどこまでも突き抜けていきそうな、 広い空を見上げ、
私はボーッとする。
柔らかそうなふわふわの雲。
穏やかな青い色。
全てがすごく、すごく綺麗で。
全部を優しく包み込んでくれそうで。
でも、
この広い空の下でも こんな空を見れないほど辛い思いをしてる人がいて。
それをどうにもできない自分が悔しくて。
私は涙を流した。
なんでも消し去れることができるこの手をみる。
私は、なんで神になんてなってしまったのだろう。
自分で、この手で、 こんなにも綺麗な世界を作り、
それで、不幸な人間を生み出してしまって。
私は、創ることのできるこの手で、 一体どれぐらいの人を苦しませたのだろう。
幸せは創れないなんて、
可笑しいよなぁ……
せめて、
こんな世界にいる人が少しでも、
ほんのちょっとでも
見て安心できるような、
幸せになれるような、
そんな空は、どれだけこの世界が歪んでも、 私がずっと守り抜いてみせる。
コメント
14件
綺麗な空が想像出来ました。フォロー失礼します。これからも素敵なお話を楽しみにしています。
「私」は、世界の創造者…なのでしょうか。 自分の運命を憎む様子が浮かんでくるようで、切ないです。 「守り抜いてみせる」と言うところがすごくかっこよくて、強い決意が素敵です。 …なんて突然ですが、はじめまして。 よろしくお願いします!