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夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
君はどこに行ってしまったのだろうか。
もうこの季節がやってきたのに。
君には見えますか? この、
君の心のように透き通っている桜を。
颯
君と最後に会ったのは
一昨年の冬だ。
君と初詣に行った帰り、
君が言った。
「今年の桜はどの年よりも綺麗なんだよ。」
なんでって聞いたら、
「それはね、」
そこで君は優しく微笑み、
「あなたと見る桜は絶対、綺麗に決まってる。」
と言った。
その時、私はどれ程顔が赤くなっていただろう。
この人と出逢えて良かったとその時思った。
なのに、
君は冬が終わる時に、
雪と一緒に消えてしまった。
何も言わずに…
君に電話しても
手紙を送っても
…家にまで行ったのに、
君が過ごしていた跡すらも無かったんだ。
どうしてだろうと 考えても
考えても
その答えにたどり着くことはなかった。
だって君は居ないのだから。
一通の手紙が届いた。
君からの手紙だ。
封を切るとそこには…
懐かしい字が並んでいた。
「あなたがこの手紙を読んでいるということは、僕はこの世界にはもう居ないのでしょう。」
なんて、ありきたりな文なんだ。
思わず笑ってしまった。
…君は居ないのに。
「桜、一緒に見れなくてごめんなさい。」
ほんとだよ、
「僕は治ることの無い病気になってしまいました。」
病気…
「何も言わずに消えてしまってごめんなさい。後悔ばかりが残ります。」
後悔か…
「あなたが言ってくれた言葉、今でも覚えてます。」
…なんか言ったっけ?
「忘れてるでしょ?笑」
ムッ、、バレてる
「忘れてると思うので書いときますね。 "世界で一番幸せになるんだぞ"」
あ、
それか…笑
「ちゃんと守りました。僕、あなたのおかげで世界一幸せだなって思いました。」
「だから言います。」
「あなたも世界で一番幸せになってください。」
「そして、僕の事忘れて、、いや」
ん…?
「たまには思い出してください」
「誰を好きになっても、この際いいです。どんな人生を送ってもらってもいいです。でも、、墓参りとかに来てくれた時にでもいいんで、少しは思い出して欲しいです。」
「僕のわがままを許してください。 一生のお願いをここで使います。」
その一生、もう終わってるけど…笑
「ずっと大好きです。"でした"なんて過去形は使いません。これからもずっと大好きです。」
そんな事言われたら…
「ずっと見てるんで。ちゃんと幸せに過ごしてるかどうか。」
そうなのね、笑
「では、最後までちゃんと生きたら、迎えに行きます。」
颯
颯
ずっと好きだよ。
世界で一番、幸せになります。
あれから1年
私は24になった。
あの日から毎日君を思い出している。
忘れたことは1度もない。
…君はすごいね。
君は私の小さなヒーローだった。
いや、今でもね。
世界で一番幸せになれ…
多分守れると思う。
君が私を忘れなくて、私が君を忘れなかったら。
颯
颯
颯
颯
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒
夜に覚醒