上須川祐介
どうも、上須川祐介(うえすがわゆうすけ)です
待田無夫
どうも、はじめまして、待田無夫です
上須川祐介
直ぐに依頼に入りますね
上須川祐介
私の家族
上須川祐介
上須川真梨子といい、……正直に言いますが、妻もわたくしも正同教信者の一人であります
待田無夫
でしょうな、ですが、電話でのトーンからは誠実さを感じましたから、依頼を引き受けようかと
上須川祐介
ありがとうございます
上須川祐介
妻の真梨子は、元宝石店の社長の娘なんです
待田無夫
ほぉ
待田無夫
だから、他の方とは違う赤いルビーを?
上須川祐介
まあ、元々誕生石であるルビーが好きらしいからです
待田無夫
なるほど
上須川祐介
妻が、脅されているのを知ったのは三日前でした
上須川祐介
しかも正同教うんぬん、ではなく、妻の出生の秘密を、脅していました
待田無夫
出生の秘密
上須川祐介
はい
上須川祐介
妻は、さっき言った宝石店の妾の子だったんです
待田無夫
あぁ
上須川祐介
で、それをこの同じ正同教の信者であり、カメラマンの亀田辺竜吉に脅されているのを知り憤りを感じました
上須川祐介
で、殺していただければ、妻と、正同教を抜け出し、自首をしようと思います
待田無夫
なるほど、分かりました
上須川祐介
お願いいたします
亀田辺竜吉
あっ
待田無夫
どうも
亀田辺竜吉
くっ
亀田辺竜吉
ピッ
待田無夫
カチャ
亀田辺竜吉
うぐっ
亀田辺竜吉
くそっ、くそっ、くそっ
待田無夫
依頼したのは上須川祐介さんです
亀田辺竜吉
………は?
亀田辺竜吉
あの尼ぁ!!!
亀田辺竜吉
旦那使いやがったなぁ!!
待田無夫
いや、脅されているのを知った旦那さんが奥さんに知らせずに依頼をしたようだよ
亀田辺竜吉
かっ、知るか!!
待田無夫
パァン
待田無夫
さて、彼らが何か話してくれるかを期待しよう
クヌス様は本名は流石に知らないが、日本人の女性である、と、夫妻は供述した