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おぢ

ご無沙汰しております

おぢ

七夕用に書いていたのに…

おぢ

気付けば3日も過ぎておりました…ッ

おぢ

半生の不覚ッッ

夏。

およそ7月上旬とは思えない酷暑が、今年も日本国に襲来した。

日本

あ゙~、あ゙づい……

汗は止めどなく湧き出して、文字通り滝のように流れ落ちてゆく。

空を見上げれば、中身の暑い箱に蓋をしているかのような、嫌になるほど青い空がその目に映った。

ところで、どちらかというと出不精な日本が何故、この炎天下を行くのかというと―

日本

わ、まーた催促だ……💦

今朝、古くからの知り合いに麻雀に誘われたからであった。

日本は中国とは数千年程前から交流を続けており、互いに兄弟のように想っていた。

……否、互いに、というのは語弊があるかもしれないが。

日本

(かなり急なお誘いだったけど、最近顔を見れていなかったしな)

そんなこんなで道中こまめに急かされながら雀荘に向かっていたのであった。

日本

はぁ…やっと着いたぁー!!

ようやっと雀荘にたどり着いた日本は、屋内の涼しい空気を胸いっぱいに吸い込んだ。

ほのかに懐かしい香りが鼻に抜ける。黒檀だろうか。

中国

全く、遅すぎるアルよ…熱中症でぶっ倒れたのかと思ったアル

日本

あ、中国さん!ご無沙汰しております~!

中国

……まぁ、暑い中よく来たな。

中国

こっちだ。もうとっくに面子は揃ってるアル。

日本

あっ、はーい

 

 

 

(飲み屋みたいな背景ですみません!)

日本

(わわ……中国さんのご友人方がいらっしゃる……)

日本が卓の方を見やると、既に中国の知り合いだという2人が席に着いて談笑していた。

中国に席に座るよう促されて着席する。

中国

―さ、早速始めるアルよ。親は―

日本

かくして、彼らの麻雀が始まった。

 

 

 

数時間後。

中国

ロン。

日本

えっ!!

中国

四暗刻アル。32000点な。

日本

ひぇえ~…最後のさいごで役満決めてくるとは…

中国の知人1

うわぁ、えぐいな……

中国の知人2

ちぇっ、待ち牌同じだったのかよー

南四局二本場。親は日本であった。

ここに来てまさかの大逆転である。

日本

うーん…今回も勝てなかった……

中国

当たり前アル。お前と我では歴が違うんだよ。

中国

我に勝つつもりなら、もっと修行してから来るヨロシ。

中国の知人1

俺も途中までは良い感じだったんだけどなぁ~

中国の知人2

中国さんには勝てねーわな~

しばし談笑していると、いつの間にか、窓から卓に西日が射し込んできていた。

中国

おや、もうそんな時間アルか……

中国

そろそろこの辺でお開きにするアル、

中国

今日お前らが集まってくれたこと、感謝する

中国の知人1

おうよ!また誘ってくれな!!

中国の知人2

楽しかった、サンキューな

日本

…あ、中国さーん!

各々散っていくなか、日本は中国のもとへ進み出でて呼びかけた。

中国

何アル?

日本

えっと、実は……、私もお誘いしたいことがありまして……

中国

…くどい。さっさと要件を話すヨロシ。

日本

えへへ、スミマセン…

日本

その、今夜よければ、一緒に星を見ませんか?

中国

……ハァ?星アルか?

日本

はい!七夕ですし、今晩は快晴だと聞いたので!

中国

ふーん。お前、いつから星なんかに関心を?

日本

つい最近ですかね~。

日本

ついこの前、仕事帰りにふと見上げた夜空がすっっごく綺麗だったんですよ~!

日本

そこからだんだん好きになりました。

中国

…あっそ。で、どーして我まで巻き込まれなきゃいけないアルか?

日本

ふふっ、辛辣ですねえ。それは後々のお楽しみですよ。

中国

……チッ、

日本

あー!今舌打ちしましたね!?ひどーい!!

中国

あーあー、うるせーうるせー!!

中国

わーったアル、行くアルから

うだうだと稚児のように喚く日本を前にして、中国はいかにも面倒臭そうに了承した。

日本

日本

やったー!わ~い、中国さんと夜景デートだ~!!

中国

渋々といった感じで同意した中国だったが、

無邪気に喜ぶ日本の姿に満更でもない様子である。

中国

……で?集合場所と時間は?

日本

それはですね―

中国

軽く打ち合わせをした後二人は一旦帰宅して準備することになった。

中国

ここか、

日本

遅いですよー。3分も遅刻してます

そして日没後、中国が約束の時間に待ち合わせ場所へ向かうと既に日本がいた。

日中の殺人的な熱気は鳴りを潜め、代わって纏わりつくような暑さを感じてじんわりと汗ばむ。

中国

お前が言うなアル

日本

えへへ…じゃ、行きましょっか!

日が沈んで随分経つというのにおよそ弱まらない暑気さえもものともせずに歩を進める日本。

その足取りはいつも以上に軽い。よほど張り切っているのだろう。

浮き足立った様子の日本の背中を追う。

 

 

日本

―さぁ、着きましたよ中国さんっ!!

日本

ここです!

15分ほど歩いただろうか、ずっと日本の背中を見ていたので、中国は空など全く気にかけていなかった。

中国

辺鄙な所アルね…

ぼやきつつ、本来の目的を思い出して頭上を見上げる。

 

 

 

 

 

果たして、空一面の星々に息を呑んだ。

中国

ほう……

不快な暑気すら忘れて、しばし天を仰いだまま目が離せない。

日本

―ふふふ、コレが見たかったんですよねぇ…

中国

…?別に星なんていつでも見れるだろうが

いつになく柔らかな口調でそう語る日本の声で我に帰り、中国はやや訝しげに日本を見つめる。

日本

いえ、

日本

ずっと見てみたいと思ってたんですよ

日本

中国さんが星を見ているところ

中国

……訳わかんねーアル

日本

別に分かんなくても良いですぅー

中国

ケッ、生意気

そう言って再び夜空を仰ぐ中国の瞳は、淡く琥珀色に輝いていた。

彼の国旗を冠した容姿の、星を宿した眼が、日本は大好きなのであった。

日本

……綺麗ですね、ほんと

中国

……ああ

日本

中国

しばしの沈黙を破ったのは日本であった。

日本

ね、中国さん。

日本

……僕のこと、好きですよね。

中国

―お前、いつからそんなに生意気坊主になったんアルか?

日本

へへ。僕はずっと前からこうでしたよ。

中国

……

日本

何で気付いたのかとか、聞かないんですか?

中国

…ばれてんなら、そんなのどうでも良い

中国

それにもう隠す必要も無くなった、

日本

潔いですね、

日本

そういう所、好きです

中国

…ハハッ、お前こそ

中国

―お前が好きなのは『全部』だろ?

日本

わー…そこまでお見通しでしたか……、///

決まりの悪そうに頭を搔く日本の上気した頬が星の光に中てられている。

二人の間にまたもや、穏やかな静けさが訪れた。

中国は、頭がぼうっとするような高揚を感じたが、早々に暑気のせいにして見過ごした。

中国

……もう大分遅いし、帰るか

日本

……そうですね、

身体が湿るようなほのかな熱気を纏った2国が、天の川を辿るように歩んでいった。

 

 

 

おぢ

背景使いすぎて足りなくなっちゃった🥲

おぢ

蒸し暑い描写ばっかでごめんなさい…

おぢ

150タップお疲れ様です、お身体に気を付けてお過ごしください

この作品はいかがでしたか?

142

コメント

4

ユーザー

実山椒さんの中日…新鮮だし、すごく素敵です。互いに気が置けない旧友だと思っていそうな感じが好きです。そして、互いのこと見透かす感じも。長い付き合いがある二人だからこそですね。尊い。 最近本当に暑くて嫌になっていましたが、このお話のおかげでその気持ちが軽減されました。夏っぽさをこんなにいい感じに昇華してくださると、夏の暑さでも許してしまえそうです。ほんで夜空の星を眺める二人のなんと美しいこと…会社帰りの夜に読みたくなるお話だなと思いました。いやぁ本当に素晴らしい。 長々と語ってしまいすみません…素敵な作品をありがとうございました。

ユーザー

日本と中国の関係とか好きになるまでとかとか、大事な要素がすごく薄っぺらくなってしまったので反省です。読んでで「うん?」となる部分も多いと思いますが、ナマ暖かい目で許してやってください。

ユーザー

中日ありがとうございます!!推しカプ供給感謝します🙇‍♂️ 情景描写が夏っぽさを凝縮した感じで、推しカプが本当に生きているような気分に浸れました!!

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