テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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悩み解決部

第2話 - 第2話

2024年11月09日

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たまそらね

第2話『鮎川レオ』

レオ

俺は鮎川レオ。1年生。男子バスケ部。

レオ

俺は小学生の時からずーっとバスケ一筋でやってきた。勉強もあんま出来ないし、恋愛とか興味無い。

レオ

だけど、この前アイツ､､､涼太にこう言われたんだ。

涼太

｢俺、大学行きたいんだ｣

レオ

涼太は俺と違って頭がよく、スポーツが出来ない。正反対の俺らだけど、中学のときからの親友だ。

レオ

だからずっと同じ高校で、同じ大学で、同じ仕事、なんて思ってた。

レオ

よく考えたらそんな訳ないのに。でもそれを言われてから、俺は無重力空間に放り出されたような気持ちになった。

レオ

俺は大学に入らずにそのままウチが経営してる本屋を継ぐつもりだった。

レオ

でも、涼太が大学に行くなら。俺も行きたい。

レオ

まずはひたすら勉強するしかないよな。でも、勉強って何やったらいいんだ､､､？

レオ

まず俺は場所を図書室に移すことにした。

レオ

適当にノートと教科書を開いて、だら〜っと見つめる。

レオ

書いてることがさっぱり分からない。

レオ

｢どういう意味だよ、これ､､､｣

レオ

悶々と悩んでいると、隣に誰かが座ってきた。

らむね

｢､､､ねぇ｣

レオ

話しかけてきた、、、？誰だ？こいつ。

レオ

｢何？｣

らむね

｢勉強、分かんないの？｣

レオ

｢うっ！｣

レオ

｢痛いとこ突いてくるな、お前､､､｣

らむね

｢あっはは、見え見えだよ〜｣

らむね

｢もし良かったらさぁ、ボクが勉強教えてあげよっか？｣

レオ

｢いいのか？！｣

レオ

ラッキー、でもコイツ頭いいのか？見るからに子供っぽいし、制服に着られてる感が半端ない。

らむね

｢もっちろん！このらむね様にお任せ〜！！｣

レオ

｢はは、まぁ頼むわ｣

レオ

時間の無駄にならないといいけどな。

レオ

すごい、すごいぞコイツ。めっちゃ分かりやすい。

レオ

情報が脳に入ってくる感じがする。

らむね

｢でね〜、ここはこれをね〜｣

レオ

コイツと一緒に勉強すれば、ワンチャン大学行けるんじゃね？

レオ

こうなったら頼むしかない

レオ

｢なぁ、あのさ｣

レオ

｢これから毎日とは言わねぇけど、俺に勉強教えてくれねーか？｣

レオ

そう言うとコイツはぽかんとした顔をする。何考えてんのかよく分かんない奴だけど、もしかしたら驚いてるのかもしれない。

レオ

｢だめか、、、？｣

らむね

｢､､､んーん、ぜんっぜんいいよ！｣

レオ

｢えっ！！まじか！｣

レオ

つい大声を出してしまい、咄嗟に口を覆う。でも、これは最高と言っていいだろう。

レオ

涼太、待ってろよ。俺も一緒に大学行くからな。

レオ

もう馬鹿な俺じゃなくなるんだ。

レオ

何故かは知らないがふつふつと自信が湧いてくる。

レオ

きっとコイツのおかげだろう

らむね

｢いつならできるのー？｣

レオ

｢部活がない日、、水曜と日曜ならいける｣

らむね

｢おっけー！じゃあ、その日にこの図書室に集合！｣

レオ

｢おう！｣

約一ヶ月後

レオ

アイツと勉強を初めて早一ヶ月。

レオ

明日はまとめテストの日だ。

レオ

涼太は普段と変わらない。学年1位はよゆー、って感じがする。

レオ

でも俺も自信がある。1位までは行かなくても、きっといい点が取れる。

レオ

｢涼太、明日の試験自信あるか？｣

涼太

｢もちろん、絶対いける｣

涼太

｢てか、レオこそ大丈夫なのか〜？｣

レオ

｢ふっ、まぁ今回は自信ある｣

涼太

｢またそう言って､､､次は最下位取るなよ〜｣

レオ

涼太が小馬鹿にしてくるけど今の俺には無意味。

レオ

｢まあお互いがんばろーな｣

涼太

｢うん！｣

翌日

レオ

はは、なんだよこれ。

レオ

全問解けてしまった､､､

レオ

こんなの初めてだ

レオ

やった、、、嬉しい、、！

レオ

合ってるかも分からないけれど、とりあえず全問解けたのはデカイだろう。

レオ

テスト返しが楽しみだ。

テスト結果発表日

レオ

さてさて、俺は何位で何点かな〜

レオ

｢えっ、、、！｣

レオ

1位、、、、、？！しかも満点、、、、？！

レオ

周りの奴らがザワザワしてる。でもこれは俺の実力だ。

レオ

｢やった、、、、！！！｣

レオ

俺は飛び上がりたい気持ちを抑え、涼太の順位を確認した。

レオ

涼太は2位だった

レオ

ふと振り返ると後ろに涼太がいる。

レオ

表情はよく見えない。

レオ

｢涼太、俺1位だったぜ。お前は､､､2位？笑｣

レオ

そう無邪気に話しかけた。悪気はない。

レオ

でも涼太の反応は思っていたのと違った。

涼太

｢っ！､､､レオ、悪いけどちょっと距離置かせてくれ。｣

レオ

｢え？！｣

涼太

｢別に怒ってる訳じゃない。ただ悔しいから、、、｣

レオ

そう言って俺たちはもう話すことはなくなった。

レオ

しかもあのピンク髪のやつも図書室どころか見かけなくなった。

レオ

俺は当然点数が下がって、ついに最下位を取ってしまった。

レオ

涼太はまた1位。

レオ

何でだよ､､､

レオ

俺はただ涼太と同じ大学に行きたかっただけなのに､､､！！

レオ

ああ、あんなこと言わなきゃよかった、、、

レオ

俺たちは正反対の他人になってしまった。

らむね

｢はーぁ、ボクったらほんと疫病神〜｣

らむね

｢ふふん、ボクはそんなくだらないことしてないで、目的を達成したいんだけどな〜｣

らむね

｢まぁ、でもいっか！｣

らむね

｢この学校は色んな人がいるからね。悩み解決部も大盛況するし！｣

らむね

｢もう少し粘ってみるか｣

悩み解決部今日も活動中

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