2日目 1限目 古文
--白鷺学園 1年A組 朝
チャイムが鳴る。 1限目、古文。
黒板の前に立つのは、涼やかな目元に端正な顔立ち、長身のスーツ姿
担当教師:九条先生
教壇に立つだけで、教室の空気が引き締まる。 その声は落ち着いていて、でも淡々と響く
九条先生
それでは今日から古文の授業を始めます。よろしくお願いします。
その瞬間だった
ガタン
教室の一角から、音を立てて座り直す音が響いた
見れば、御影のあが、サッと前髪を指でかきあげ、脚を優雅に組み直していた。
目は教壇に真っ直ぐ向けられ、さっきの柔らかな雰囲気はどこにもない。
その周囲でも変化が。
T_⚡
…
いつも明るく騒がしいたっつんさんが、口を閉じて真剣な表情に
Y_🍗
行くぞ…
ゆあんくんは教科書に指を添え、静かにページを開いた
H_🐑
……ふん。
ヒロくんは姿勢を正し、眼鏡越しに板書を鋭く追う
J_🦖
のあさんが真面目なら当然俺らもね。
じゃぱぱさんはペン回ししながら口角だけあげている
N_🌷
始まりましたね…切り替えていきましょう
なおきりさんは手を組み、姿勢をまっすぐに整える。
(……え?さっきまで王子とか姫とか呼ばれてたよね?同一人物…?)
(御影さん、さっきまでふわふわ笑ってたよね…?)
(いや…なんか美しすぎるんだが…)
クラスメイトは全員思った
「ガチの本物だ」
九条先生は少しだけ視線を動かす
のあさんの方を見て、ほんの僅かに眉を上げる
九条先生
のあさん。もう既にこの部分、読んでいるようですね
N_🍪
はい。去年の夏に、古典文学特集の講座を受けていたので。
のあさんは視線をそらさず、はっきり答える
(……かっこよすぎて声が出ない…)
のあさんは言い終わるとまた前髪をかきあげ教科書へ目を送る
T_⚡
(かっけぇなほんま。)
Y_🍗
(かわいい)
H_🐑
(美しい)
N_🌷
(美しすぎますよのあさん)
J_🦖
(相変わらずだな笑)
この6人はただの幼なじみじゃない。
"白鷺学園の頭脳チーム"と呼ばれる日が来るのもそう遠くはないかもしれない。







