…っ
母の言葉が聞こえないように
耳を塞いで
蹲って
泣いて
きっと
全部俺が悪いのに
受け止められなくて
ほんとにだめだなぁ、って
母
っ、…あきが、
ッ、!
母
あきが悪いんじゃないッッッ!
っ!!
耳をつんざいた
母の声
…そう、だ…
俺が悪い…
…俺が苦しめた、
迷惑かけた、っ
…きっと、
消えてほしいってみんな思ってる、
…
おわらせよう
もう生きていても仕方がない
…いや、きっと初めから
何にもなれない俺は
生まれなきゃ良かったんだ
…、?
あっきぃ、?
…ごめんねニコッ
ぇ、…
…わざわざ来てもらってごめん
もう俺は消えるからさ、
気にしないで…っ
そう言って彼は哀しそうに笑った
…なんで、
…さっき、母さん、言ってたでしょ…?
…俺が全部悪いんだ、
何も無い俺なんて…
…生まれてこなきゃよかった、
っ、…
…わけない、
…え?
何も無いわけない!
!
あっきぃの明るさも…
優しさも才能だよ
…俺は、そんな風にはなれないから
羨ましい、とか思ったりして…
…だから、
なにもないなんて言うなよ
っ、!
…お母さん、
!
…私が人格を否定してしまったから、
だから会えないと思ってたって…
…え、
ここに来るまでの細かい記憶がないみたいで…
…でも、謝りたいみたいだった、
っ!
…何があったのか、細かいことは分からないけど、
…俺らも一緒に行くから、
会ってみたら、いいと…思う、
あっ、
もちろん無理しなくていいけど…っ、
…
…いく、
!
…じゃあ一緒に行こう
じゃ、行こかー
うん!
…はい、!
ちぐちゃんが手を差し出してくれる
あ、ありがと…
その手を借り、立ち上がる
…じゃ、行こっかニコッ
…、?
俺はその会話に違和感を覚えた
…なんでだ、?
?
どしたの、?
…あ
彼が
俺の名前を一度も呼んでいない
…ぁ、
名前、呼ばないでよ…、
っ…、
多分、俺があんなこと言ったからだ
お母さんに名前を呼ばれるのが苦手だったからか
あの時は咄嗟に…
…ちぐ、ちゃん…
…、?
…俺、やっぱり…
ちぐちゃんには名前、呼んで欲しい…です、
っ!
名前を呼ばないで
そう言われたあの時から
最大限努力したつもりだ
でも、
彼がそう言ってくれるなら
…あっきぃ、
!
…大好きだよニコッ
…俺も、w
なんで笑うの!?w
いや…、w
…ありがとう、
…!
…うん、w
…まだー?
部屋の外から声が聞こえる
行こっ!
…うん、!