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ー…キーンコーンカーンコーン…ー
一限目の授業が終わりを告げる
終わりの号令も疎らに、生徒達は思い思いに散り始めた
次の授業の資料を他のクラスに借りに行く奴
黒板に落書きしている奴
机に突っ伏して仮眠を取っている奴
一瞬で騒がしくなった教室を、僕はボーッと眺めていた
風隼 伊乃(かぜはや いの)
皆、学校ダルいとか言いながらもとても楽しそうに見える
結局、友達とわいわいするが今の僕らの年代には1番楽しい事なのかもしれない
まぁ、僕には友達いらないんだけどさ
いらないと言っても、ボッチになりたい願望がある訳ではない
ただ、必要無いってだけ
宮本 雷斗(みやもと らいと)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
少し遠くで雷斗の声が聞こえる
雷斗の周りにはいつも人が沢山居る
人気者なのだ
恋人として誇らしいけど、少し寂しくもある
雷斗は僕のものなのに...
って、最近は何にでも嫉妬するようになってきた
厄介だなとは思うけど、それだけ雷斗が好きなんだと自信が持てる
雷斗がこちらに体を向けているから、もしかして目が合ってるんじゃないかとちょっとドキドキする
この距離じゃ目なんて合わないと思うけどね
風隼 伊乃(かぜはや いの)
ボソッと呟く声は誰にも聞こえていない
それにしても雷斗はカッコイイ
周りの奴らが皆モブに見える
つまり、皆同じ顔に見えるって事
雷斗が笑う度にキュンと胸が締まる
少し悪い顔して笑う姿が最高に似合っている
風隼 伊乃(かぜはや いの)
僕は雷斗との関係を隠すつもりは無い
雷斗は僕のものだって皆に知らしめたいし、誰も雷斗を好きにならないでほしい
世界中で雷斗を好きなのは僕だけで、僕を好きなのも雷斗だけ
そうすれば、どう足掻いたって2人きりで居るしかなくなる
ボーッと雷斗を見詰めながら、僕はそんな事をぼんやりと考えていた
風隼 伊乃(かぜはや いの)
何回目か分からない独り言
好き以上に想っているのに、口から真っ先に出るのは好きの言葉ばかり
僕って語彙力が無いのかな...?
ん、あれ?
雷斗がこっちに歩いてくる
僕の所に来てくれるのだろうか?
それとも他に用事があるのだろうか?
何だか真剣な表情に見える雷斗
そのカッコ良さにまた胸がドキドキする
そして
宮本 雷斗(みやもと らいと)
雷斗は僕の席で立ち止まった
風隼 伊乃(かぜはや いの)
来てくれた
僕の所に来てくれた
目の前に雷斗が居る...
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
呆れた様子を見せる雷斗の頬が少し赤い気がする
照れてるのかな?
僕が好きって言ったから...?
どうしよう
雷斗、可愛い
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
雷斗は溜め息を吐いて頬をポリポリと掻いた
遠くの方で雷斗を呼ぶ声が聞こえる
今イチャイチャしてんのが分からないのか...
全く、邪魔しないでほしい
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
僕の視線に気付いてくれてたんだ
それとも僕が見すぎだったのか
雷斗はクスクス笑って僕の頭を撫でてくれる
その手つきが優しくて妙に寂しくなった
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
雷斗は突然制服の上着を脱ぎだした
まさか犯したいって言ったの真に受けて...?
いや、でも流石に雷斗も教室で突然僕とセックスなんて夢でもない限り絶対しないだろう
変に緊張してドギマギしていると
ーバサッー
雷斗は脱いだ上着を自分と僕の頭の上に被せた
突然真っ暗になった視界と、至近距離にある雷斗の顔に心臓が今日1で高鳴る
これ、周りからどう見えてるんだろう...
絶対怪しいよね?
男子同士の変なじゃれ合いだと思われるかな?
雷斗はこんな所見られて大丈
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
グルグル回る思考がプツッと途切れた
雷斗に唇を奪われている
その事実で、とてつもない幸福感が体を支配する
教室だし、上着を被っているとは言え周りに見られているだろうし、あからさまな動きは出来ない
だけど、もっと味わいたい
こっそりと舌を出してみる
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
答えてくれた
雷斗は音が出ない様にそっと優しく舌を絡めてくれる
スローセックスでもしている感覚に、ムズムズとじわじわと体が疼いていく
腰がビクッと揺れた所で、雷斗は僕から唇を離してしまった
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
雷斗はニカッと笑って僕の頬っぺたをムニムニと弄ぶ
こんなカッコ良くて可愛い恋人、雷斗以外考えられない
本当、大好き
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
雷斗は上着を着直しながら、何かを思い出した様に僕を見た
宮本 雷斗(みやもと らいと)
風隼 伊乃(かぜはや いの)
今は上着で隠れてないのに...
雷斗は声を密めようともせずに言った
こんな不意打ち、勝てる奴なんて1人も居ない
やっぱり雷斗が
世界一好き
風隼 伊乃(かぜはや いの)
宮本 雷斗(みやもと らいと)
ポンッと僕の頭を1回撫でて、雷斗は友達の元へと戻って行った
ーENDー