テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#シンママ
沙華やや子
586
183
玉葱三太郎
448
116
結莉のおりる駅に着いた。
結莉
心を込め微笑を送った結莉。
羽矢斗
結莉
羽矢斗のほうから『連絡をする』と言ってくれた! 幸せで天にも昇る心地の結莉。
電車が動き出すと、羽矢斗は振り返って結莉を見ていた。結莉ももちろんずっと彼を見ている。そうして電車がミニチュアみたいに小さくなるまで見送った。
帰宅し上機嫌でお夕飯の支度をする結莉。
結莉
道々会話したことを思い出し、頬は緩みっぱなし。
皐月
皐月が帰って来た。
皐月
結莉
皐月
ドキリ! でもなんとなーく、羽矢斗のことはハッピーな内緒ごとにしておきたい結莉なのだ。
それと……もう高校生ではあるが、娘として皐月が母親の恋をどう感じるか……羽矢斗と仲良くなりつつあることは、センシティブな事柄として大切に扱いたいと考えているのだ、母として。
――――その夜。
結莉は寝室のベッドの上でゴロゴロしていた。ラジオからはムードのある女性シンガーのジャズが流れていた。
結莉
羽矢斗との間で今日起きた、素敵なミラクルを思い返している。
ベッドサイドのスマホが着信音を鳴らした。
結莉
結莉
結莉は1度大きく深呼吸してスマホを手にした。
見ると……SNSのダイレクトメッセージだった。相手は、そう、ジャン・ロイドンくん。
ジャンくんには申し訳ないが肩を落とす結莉。
結莉
DMに目を通す結莉。
結莉
なんだかいつもと様子が違うジャンくん。
ジャン君
つむじこと結莉はどうしたのかな? と思いつつすぐにジャンくんへ返信を返した。
結莉
当たり障りのない返信だ……。
ジャン君
結莉は……羽矢斗さんに浮かれている筈なのに……なぜだか嫉妬心を抱いてしまった。
結莉
羽矢斗を想いつつもジャンくんにも好きでいて欲しいと願う自分に罪の意識を感じる。
ラジオからはブルージーなインストゥルメンタルが流れている。結莉は枕の端っこをギュッと掴んだ。
自分のことをずるい、と思いつつも結莉は『羽矢斗さんを好きになった話』を一切出さずに居た。
結莉
ジャン君
結莉
ジャン君
結莉
本当のことだ。いや、嘘とも言える。 羽矢斗さんからデートに誘われたじゃない。
ジャン君
結莉は、ジャンくんの正直さが良いなと思った。
ジャンくんとメッセージ上とはいえ接していると……やはり、羽矢斗との間でハートが揺れる。
皐月
皐月が結莉の寝室に入って来た。
結莉はスマホをおもむろにベッドに置き、起き上がった。 そして
結莉
と答えた。
皐月
結莉
皐月
結莉
皐月が寝室を出て行ったあと結莉はまたベッドに寝そべり、スマホを手にした。
結莉
結莉からの返信まで間があったせいで、席を外したのかジャンくんの既読はなかなかつかない。
ジーッとスマホ画面を見つめる結莉。でもそのうちウトウトして来て、うたた寝した。 気づくと22時。
結莉
20分前だ。
ジャン君
結莉はなぜかジャンくんとこうしてやり取りしていると心が和む。
結莉
と自身に言い聞かせ、答えた。
結莉
ジャン君
結莉
ジャン君
結莉
結莉
ジャン君
結莉
ジャン君
結莉
ジャン君
結莉
ジャン君
結莉
ジャン君
結莉
そこでジャンくんとのチャットのようなDMは終了した。 スマホを持ったまんま、瞳を閉じる結莉。
結莉
妄想の世界で遊ぶ結莉。
結莉
そして、羽矢斗が今日連絡をくれなかったことをちょっぴり残念に思う。
結莉
結莉のドキドキ感はそよ風に撫でられる風船のように羽矢斗とジャンくんを行ったり来たり。
――――翌日。
結莉
皐月
結莉
皐月の親友・望ちゃん宅は自転車で10分もかからない。それでも、目に入れても痛くない年頃の娘は心配な結莉だ。心の病があるゆえ、余計になにかと気がかりでならない母親なのだ。
洗濯をしながら掃除機掛けをし、お天気も良いのでついでに雑巾がけも。 家事に精を出す結莉。今日は体調がなかなか良い。
結莉
と声に出してみた。
結莉
夕方6時半だ。
電話が鳴った。 急いで電話を取る結莉。
結莉
羽矢斗
結莉
確かに羽矢斗の声だ。
「デートしましょう」と言ってくれたあの時の、羽矢斗のセクシーな声。
羽矢斗
結莉
素直に伝える結莉。
羽矢斗
結莉
結莉
羽矢斗
結莉
羽矢斗
結莉
なにか言いたげな羽矢斗の声に身体中の脈が速く打つのを感じる結莉。
羽矢斗
キュン! キュンが止まらぬ結莉。
結莉
結莉
羽矢斗
結莉
羽矢斗
結莉
羽矢斗
結莉
喜びを隠し切れない結莉だ。
羽矢斗
結莉
羽矢斗
結莉は羽矢斗の気遣いに感激した。
結莉
羽矢斗
天にも昇る心地で言葉を失う結莉。
結莉
羽矢斗
電話を切って、結莉は部屋の中をちょっと踊ってみたりした。ダンスなんて習ったことないけど。ラブが溢れている!
コメント
1件
第9話、拝読しました!羽矢斗さんの「沈丁花の香りを一緒に嗅ぎたい」という台詞に、胸がきゅんとしました。あの距離感、ロマンチックで素敵です。一方でジャンくんの告白もあって、結莉さんの心がふわふわ揺れる様子がリアルで、思わず「どっちを選ぶの!?」とハラハラしちゃいました。皐月ちゃんに内緒にしているところも、母と女の顔の狭間で可愛いですね。次回のデート、楽しみです!