テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1,449
きらくる
9,173
さ も @ さ ー も ん
3,211
あの日から僕らは
第3章
第2話
桜と君の想いは
なおきり視点
僕は医者だ
医者は、沢山の勉強が必要で 沢山の資格が必要で 、 学生のなりたい職業ランキングで 常に上位に入っているらしい皆の憧れ
憧れ 、なんだか誇らしいな
no
でも、いつも忙しくて 休憩なんて、ほぼなくて 常に、常に、患者がやってくる
ここは虹ケ丘総合病院 総合病院なだけあって、沢山の症状の患者が それぞれの号棟に入院している 僕は外科医だ 外科医は外科的処置の病気や怪我の治療をする医師のこと 簡単に言えば、ドラマとかで「メス」って言う かっこいい役割、あれが外科医である
na
no
彼女は 桃乃のあ ここの凄腕の看護師である 噂では、子供に打つ注射で 桃乃さんに打たれて泣いた子はいないとか
na
no
na
no
na
na
na
no
no
彼女の悪いくせである
医者は忙しい
常に患者がやってくるから
怪我した人が絶えずに来るから
沢山怪我をしてしまう世の中も世の中だが
僕は、医者だ
医者は健康 、という印象がある
レッテルがある
でも、僕は違う
数年前に同僚の脳神経内科医に診断してもらった日
自分の体の事実を知ってしまったんだ
sv
no
同期であり、大学からの親友 シヴァ 内科医の彼から診断された結果は " ALS " という病気だった
no
no
sv
シヴァの顔が、曇った気がした
sv
no
sv
no
sv
sv
sv
sv
no
no
no
sv
no
no
sv
sv
no
no
no
sv
no
no
sv
sv
no
言葉が出なかった
同じ医者でも、聞いたことない単語だらけで 筋萎縮性側索硬化症とか、ALSとか 訳が、分からなくて
でも、嫌でもわかった事
僕は今、親友のシヴァに余命宣告されている事
僕はあと多くても2年しか生きられない事
僕は今22歳 、2年後は24歳 昨日、桃乃さんと 「三十路になったら奢って下さいね」みたいな 冗談交じりの他愛もない会話をしていた
けど、僕はもう三十路にもなれない
no
sv
no
ああ、シヴァが気まずそうな顔をしている
なんとか、話を変えないと
no
_____________________________
あれ … ?
sv
僕は途端に視界が歪み 立つことも、座る事も難しくなり
僕は床に倒れた
どうして、僕だったんだろう
世界の沢山の人がいる中で、どうして僕なんだろう
1万人に1人 、そんな確率らしい
どうして、その10000分の1を当ててしまうのだろう
いや、皆同じ思いなんだろうな
今迄の患者は、重い病気の人も沢山いた
僕らじゃ、もうどうする事もできない症状だってあった
自分がその確率を引いた時
患者さんは、悲しそうだった
苦しそうだった
怯えていた
現実を受け入れられない人もいた
きっと、これも同じなのだろう
これが、運命なのだろう
サダメなのだろう
こんなにも苦しいのか、運命って
こんなにも、醜い未来なのか
僕って
僕の担当だった " 灰宮 " くんも言っていた
hr
hr
彼は幼かった
なのに、誰よりも自分に向き合っていた
かっこよかった
なら、今の僕はどうなんだろうか
いきなりどん底に叩き落とされて
現実を、受け入れられなくて
死ぬ日を、勝手に決められて
苦しい
悔しい
怖い
悲しい
でも
それでも
僕は、前を見ないといけないんだ
僕は、医者だ
何があっても、患者を心配させてはいけない
だから
だから
ya
____________________________
no
ya
誰かに呼ばれた気がして飛び起きた
さっきと同じ白い壁、清潔なベッド でも、今はそのベッドには僕が寝ていた ここは … 仮眠室か
no
ya
まだ頭が混乱している中 唯一僕の傍にいる、ゆあんくんだけを認識した 僕がゆあんくんの名前を言った途端 ゆあんくんは僕に凄い勢いで抱きついた
no
ya
no
ya
no
no
確か体調が優れないから シヴァのとこに検査に行って … それから ………
…… ALS そうだ、僕 余命宣告されちゃったんだ
no
ya
ya
no
ya
ya
no
ya
no
きっと、病気の初期症状だろうな 筋力がなんとか、って言ってたし
…
ゆあんくんに、言っていいのかな
no
et
no
et
et
ya
et
no
et
いきなり部屋に入ってきたのは ゆあんくんの幼馴染 、橙間えとちゃんだった
et
ya
et
et
ya
et
no
et
et
no
no
ya
et
ya
病院で出す声とは思えない断末魔をあげながら ゆあんくんを連れたえとちゃんは帰っていった
no
あとで連絡する
僕は、この意図がもうわかっているのかも知らない
no
あれから数時間後 病室にはシヴァも来ること無く ただただ沈黙が辺りを包んでいた
no
余命は、多くても2年
そして今日は " 4月18日 " ゆあんくん達は、もう春休みに入っていて その春休みが終わればゆあんくんは中学生になる
そしてその日から2年後になると ゆあんくんは中学三年生 ゆあんくんの中学生活を 最後まで見送れるかすら怪しい
てか余命って余命宣告されてからスタートなのかな
医者が気付けなかったらどうするんだろ その分知らず生きてたって事になるのかな
…
何でこんなことも知らなかったんだろ()
こんこん ッ
no
部屋にノックがされた
no
na
no
扉が開くと 桃乃さんがよくお見舞いで見る カゴに入ったフルーツの山を持ってきてくれた
na
no
na
na
no
na
そういって僕のスマホを差し出した
no
no
na
et
no
et
no
no
et
et
no
et
et
et
no
et
no
no
et
no
no
no
no
no
no
et
na
no
et
na
na
na
no
na
na
na
no
et
et
et
no
et
et
et
et
na
et
no
et
et
no
no
et
そう言い残すと えとちゃんは通話を切った
no
na
na
no
na
no
…
気持ち、か
4月27日
no
__________
no
ガタン ッッ _______
na
no
no
na
na
no
no
no
na
5月15日
sv
no
no
sv
no
no
sv
sv
sv
no
8月30日
no
no
no
no
no
no
no
日が経つ毎に 、症状が悪化していった
最初の初期症状は、ものが掴めなくなったり
呂律が回らなかったり、飲み込みずらかったり
でも、その辺は大丈夫だった
まだ仕事に影響はなかった
でも、ALSが進行して
話す事が難しくなっていった
リハビリで頑張れば喋れるけど
噎せた時、喋るのは困難だ
今日は 、2022年 3月28日
シヴァに余命宣告されてから
1年と11ヶ月が経っていた
それはある日の 3月の春
コンコン ッ
no
ya
no
僕は驚いた 中学校最後の授業を終わらせ 春休み中の 超健康児 ゆあんくんが、人の少ない時間帯に 僕の担当の病室に訪れた
… しまった 、喉大丈夫かな
no
no
ya
ya
no
ya
no
卒業式 か 正直、見れるか怪しいな
だが、見たいことこの上ない
no
ya
ya
ゆあんくんはいたずら顔で笑った
行きたい 、物凄く行きたい
ゆあんくんの想いに 、気付いてあげたい
でも 、けど
no
no
行かない 、行きたくない 、" 行けない "
卒業式は、大体4月 その頃には 、もう僕は
ya
ya
ya
no
やめて、やめてよ そんな純粋な瞳で僕の事を見つめないで
数年間、君に
嘘をつき続けた僕に
そんな顔、しないで
no
no
気持ちを紛らわす為に握ったボールペンと資料は 文字が書けないくらい 、手が震えていて
言葉が今にでも出そうな 、身勝手な口を 無理矢理閉じて
ya
no
でも、ゆあんくんが僕の肩を掴んだ
ya
ya
ya
… そっか
僕は「忙しい」「医者だから」を理由に 全然ゆあんくんと向き合えてなかったんだね
ごめんね
ya
ya
ya
ya
no
そんなのって
そんなのって、ないよ
no
ya
ya
no
ya
僕は泣きそうで、今にも顰めそうな顔を 優しく微笑むようにして 、ゆあんくんに見せた
ya
no
落ち着いたように話すけど 内心心はバクバクで いつかによっては、それを左右する
ya
ya
no
ああ、だめだ
その日がいちばん、確率が高い
シヴァに言われた
「4月18日の可能性がいちばん高い」って
どうして、僕はこうにも
神様から見放されるんだろうか
… 今だけでも、明るく振舞おう
no
no
ya
ya
no
ya
no
ゆあんくんは小指を僕に差し出した
どうして、こうも苦しいのだろう
どうして、こうも 自分が醜いのだろう
でも、それでも
no
僕は指を絡めた
ya
ya
ya
ゆあんくんは 、にかっと笑った 太陽みたいな 、眩しい笑顔で
no
そんな中、なんて僕は醜いのだろうか
no
ゆあんくんが病室を後にした後
no
僕はえとちゃんに連絡した
et
no
no
et
et
et
et
et
et
no
et
no
no
no
no
et
et
et
et
et
et
et
et
et
no
えとちゃんは、電話越しで泣いていた
えとちゃんの他に、もうひとり 啜り泣く声が聞こえる
恐らく 緑川くんだろう
jp
no
jp
jp
no
jp
jp
no
jp
jp
no
no
et
et
et
no
春の心地よい風が吹く 、病室の窓際
沢山の管に繋がれ 、ただ天井を見るだけ
遂に、その日はやってきていた
no
本当に、これが最後なんだ
no
ur
no
ur
ur
ur
死神 … 本当にいたんだ
ur
no
ur
no
ur
ur
ur
no
ur
ur
ur
ur
no
no
no
ur
no
no
ur
死神さんが笑ってくれますように
ur
ur
ur
no
ピッ… ピッ… ピッ… ピッ… ピッ…
ピーーーーーーーーーーーーー ………
桜と君の想いは
君との思い出の場所に
恋も花も、実る
第3章 fin
コメント
3件
号泣案件です😭😭 なんでこんなにうまいんですか? 最初に見た視点と後からだと真実がわかって涙ぼろぼろです、 最高でした!次回も楽しみです!
めっっっっちゃ涙ぼろぼろでした…😭 前回のお話から少し察していたけれどこんなに辛かったとは‥‥ 「大好きな人が笑ってくれてるから」でもう涙腺が崩れました😢
うわあ…読んでる途中からじわじわと胸が締め付けられるような感覚でした。なおきりがゆあんくんの卒業式に行くと約束したシーン、あのやり取りが苦しくて。本当は行けないって分かってるのに、あの笑顔を失いたくなくて指切りする姿が…。それでいて「大好きな人が笑ってくれてるから」って死神に言い放つ終盤、もう涙が止まらなかったです。桃乃さんの「鈍感仕事人間」も刺さりましたね。えとちゃんたちが泣きながら手紙を提案してくれた場面も、友達の優しさが染みました。設定面も、死神うりの登場でこの世界の輪郭が見えた気がして、続きが気になります。