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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

「庭園をご覧になるなら私たちがご案内しましたのに」

以前ふらっと散歩しに行った後、庭園の管理をしているメイドにそう言われた

今度家の庭園を一般に開放する予定があったことを思い出し

その前には確認も必要だしその時の案内を頼んだ

今日がその日なんだが

リコ

ご主人ー!

マモリ

お待ちしておりました~

手を振ってる背の低いのがリコ、リスの獣人

おっとりした背の高いのがマモリ、くまの獣人

この二人が並ぶと倍ぐらい背の差がある

マモリ

さっそくですがご案内させていただきますね~

リコ

広いんだからはやくまわらないと日が暮れるわ

あぁ、頼む

マモリ

今回は一般の方にも開放とのことでしたので~

マモリ

エリアを分けさせていただきました~

リコ

門を通って右手側が一般、左手側が貴族様用よ

リコ

貴族様なら一般側も見学できるけどあんまりおすすめできないわ

なぜだ?

マモリ

植えているお花が違うのです~

リコ

こっちの一般エリアには親しみやすい花を植えてるのよ

リコ

もちろんここに植えてる花も他の庭園に比べたら映えるようにしてるわ

リコ

でも貴族様が望んでるような華やかさには欠けてしまうのよ

マモリ

そうですね~

マモリ

でもリコと一般エリアは落ち着ける空間にしようと決めましたので~

マモリ

そういう空間にできたと自負しております~

マモリ

だよね~?リコ

リコ

あ、あたりまえよ

リコ

誰もが気を張らずに楽しめる空間にしたかったんだから

確かにこのエリアは落ち着く

花の香りも強くないし俺好みだ

ここで昼食にするか

マモリ

はい、そのつもりでしたのでこの先のガゼボにご用意しております~

俺の好みからこっちで食べると想像がつくから

それで先に一般エリアだったわけか

リコ

コソコソ

リコ

ごめんなさい、少し外しますわ

そういってサッとかけていった

どうした?

マモリ

なにか気になるところがあったみたいです~

マモリ

一般エリアはご覧いただいたように背の低い花が多いですので~

マモリ

私では気が付かない所も多くて~

マモリ

リコがメインで管理しているのですよ~

マモリ

だからこそより貴族の方々からの評価がどうなるか気になるのでしょうね~

そんな心配はいらないと思うがな

日頃からよく管理されているし庭園に関しては二人を信用してる

マモリ

ありがとうございます~

マモリ

ぜひそのお言葉はリコにもお願いします~

マモリ

ではお次は貴族様エリアになります~

一般エリアからに行く前からわかってはいたが

貴族エリアはアーチのトンネルから始まっている

まだ蕾が多いということは

マモリ

はい~当日満開になるようにさせていただいております~

それにしてもアーチのサイズ大きすぎないか

どうやって作ったんだ?

マモリ

それは~このように~

リコ

いまもど…キャァァァ

戻ってきたばかりのリコをマモリが肩車をした

リコ

急になにするのよ!

マモリ

これで上まで届きます~

な、なるほどな

リコ

マモリ、おろしてよ~

リコ

人前は恥ずかしいのよ…

マモリ

それでこのトンネルを抜けますと~

リコの言葉をスルーして淡々と説明を続けるマモリ

時折こちらに助けを求める視線が送られている気がするが

こんな表情を見せるリコは珍しいので気が付いてないことにする

リコ

マモリ…

リコ

ご主人…

いつからかリコが顔を隠したまま話さなくなったが

そのまま貴族エリアをまわり終えた

マモリ

いかがでしたでしょうか~?

一般エリアと違い華美で貴族に好まれそうだった

アーチのトンネルも非日常感を味わえた

今まで以上に気合いが入ってなかったか?

マモリ

エリアが狭くなった分見劣りしたなど言われないように~

マモリ

確かにいつもより力を入れていたかもしれません~

マモリ

あとは違う空間を同時に作れることが楽しかったからですかね~

マモリ

ね~?リコ~

リコ

そ、う…ね

マモリ

それでは~

マモリ

私はこれで戻らせていただきます~

案内ありがとう

リコ

わたしも…もどる…

マモリ

リコはご主人様にお渡ししますね~

ひょいっと肩車をしてたリコを降ろして俺に手渡してくる

リコ

えっ…?

マモリ

今のリコじゃお仕事できないでしょ~?

マモリ

では失礼します~

いや、ついそのまま受け取ってしまったが

リコの顔を覗き込むと顔が真っ赤だ

あぁそうだ

リコ

リコ

はい…?

そんな心配するな

俺はリコを信用してるぞ

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