フレーバー。《短編》

朝

朝，差し込む光が

朝食の匂いが

俺を起こす声が

心地よかった，はずなのに

いつからこんな

朝を迎えるために寝ないと

でも，寝たら朝がきて

また，"今日"が始まる

明日は絶対今日になって

ずっとそれが続く

今日，初めて登校の電車を

わざと逃した

いつもとちがう感覚が

朝よりずっと心地よくて

足を引きずって歩く

すり減ってく靴底が

まるで心みたい

今日も

いつもとちがうかも

今から

しんだら，怒られるかな。