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アランを倒した!けど『救ってくれてありがとう』ってしかもボスを救ってくれって…そしてそらるさんがあの公園で見た人物ってAMa))`ω゚)!・;'何とかくんなんかなー?(´▽`;)
おお!ついにアランを倒した!!!! と…思ったら次は現世に闇使いのトップ!? 次から次と…大変だなぁ…頑張って!!!! そしてそらるさん……意味深な言葉を…… 『これから何があっても何が起きても 俺達を信じて欲しい』って… まさかとは思うけどもしかして…っ!!! いやぁ…ほんとに毎回面白い! ありがとうございます😊 続き楽しみにしています!!!
真冬
彼方
アラン
相手と攻防をし続けて、 気づいたことがひとつ
真冬
2年前の事件でも人並み以上に 強かったアランが、前にあそこまで 弱くなっていたのは、昔多少なりとも 浄化技を食らっていたからだと思う
それを2日前、そらるさんが もう一度、しっかり浄化したはず
なのに今のアランは、昔と同等…… いや、それ以上の力がある気がする
彼方
真冬
攻撃を一旦止めて、アランと 距離をとりつつ、2人で話し合う
相手の過去がどうであれ、 僕らは浄化技をしっかり 当てられさえすればいい
だけど、それを当てる隙が 一切なくて、倒したくても 倒せない状態が続いていた
彼方
ふと、そらるさんが 俯いて何かを呟いた
アラン
真冬
アランが飛ばしてきた魔法技を、 それぞれ後ろに飛び退けて避ける
こんなところじゃ、まともに 話し合いもできないか……
彼方
真冬
手早く話を終わらせてから、 もう一度2人で突っ込んだ
そらるさんに隙を作ってもらって、 それをついてどちらかが 浄化技を当てる!
彼方
そらるさんがそう唱えると、 途端に僕らの周りにだけ、 濃い霧が立ち込め始める
真冬
この技じゃ、氷属性の僕が周りの 霧を凍らせて、隙を作るどころか、 僕の居場所がはっきりして 狙われやすくするだけじゃ……
真冬
そらるさんは、あえて“それ”を 利用してるんだ!!
それなら……!
真冬
何も知らないフリをして、 浄化技を交えながらアランに 斬りかかろうとする
アラン
真冬
そんなことを言われつつ、あっけなく 攻撃を受けられてしまった
……でも、これが狙い
真冬
アラン
ちらりと、アランの背後に 目線を向ける
アラン
彼方
アラン
そこには、いつの間に現れたのか、 空蒼天を振りかぶっている そらるさんが
彼は水属性。しかも魔力があって 力もある、現世使い最強
使いは、その力が強くなるほど、 自分の属性と身体の性質が 似るようになる
そして今のそらるさんは、 半分が水みたいなもの
氷属性で昔より強くなった僕が 触れようものなら凍っちゃうし、 光属性云々どころか、冬の静電気でも 重傷を負うような、そんな脆い身体
でも、弱点だけが増えるわけじゃない
水だから、火に触れても火傷を しないし、同じ水なら、やろうと 思えば同化することだって可能
そらるさんは今、この周りに 立ち込めている霧と同化して、 気配を完全に消していた
だからアランは、彼がどこにいるのか 気づかなかったんだ
氷属性で霧の中では目立つ僕と、 完全に気配を消せるそらるさん
僕らなら、この技で簡単に 相手の隙をつけるってわけ
彼方
アラン
うめき声をあげて、その場に 崩れるように倒れたアラン
それと同時に、霧が晴れた
アラン
真冬
2年前に戦った時だって、 僕が弱かったのもあるだろうけど、 かなり強かったアラン
きっとこの人は、元は実力のある 強い使いだったんだろう
前に魔法界出身って言ってたし、 もしかしたら、本当は僕より 強かったかもしれない
アラン
真冬
アラン
真冬
力を分け与えたってことは、 闇使いの仲間?
アラン
途切れ途切れの掠れたアランの 言葉を、耳を澄ませて聞き取る
アラン
僕らの国の都市…… 日本の東京の、広い公園?
そこに、アランに力を分け与えた人が いるってこと?
でも、もし本当に闇使いなら、 こうして魔法界に侵入している中、 どうして1人だけ現世に……
アラン
さっきまで黄緑だったアランの 眼色が、段々と深い緑に変わっていく
属性と似た色……これは、上位使いの 中でも、特に強い人にある特徴だ
アラン
アラン
真冬
アラン
真冬
真冬
穏やかな笑みを浮かべながら、 アランが目を閉じたのを見て、 改めて周りを見回す
気づけば、闇使いの数が かなり減っていた
彼方
真冬
不意に、そらるさんに話しかけられる
彼方
いつになく険しい表情を しているそらるさん
そんなにまずいことが現世で 起こっているのだろうか
真冬
こっちもだいぶ落ち着いてきたし、 僕らが減っても対処し切れる はずだけど……
彼方
真冬
闇のトップは、全闇使いの統率者で、 魔法界を統べるノアさんと対の存在
ゲームで例えるなら、 ラスボスのようなものだ
真冬
2人で戦線を抜けて、 急いで魔法空間に向かう
そこから現世に戻って、僕が現世で 最後にいた防音室からリビングに
そらるさんは、数日前に僕の家の ソファから魔法界に行ってたから……
真冬
リビングに入りつつ、戻ってきて いるであろう彼に問いかける
すると、予想通りソファに座っていた
彼方
真冬
彼方
真冬
2人で玄関から外に出て、僕の 少し前を走るそらるさんについていく
彼方
彼方
彼方
っていうことは、つまり……
真冬
今の状況も含めて見た場合、 自然とこの考えに辿り着く
それなら、あの魔法界での戦いの中、 1人で現世に残っているのは 頷けないでもないけど
彼方
真冬
この情報は、さっきアランが 教えてくれたことだ
まず頭に浮かんだのは、かなり前に そらるさんと散歩をしに行った、 あの近所の公園
……そういえば、今そらるさんが 向かってるのは、その方面だ
真冬
彼方
東京の広い公園なんて、 沢山あると思うけど……なんで そこに絞ったんだろう?
そんなことを考えているうちに、 あっという間に例の公園の 入り口に着いた
……って、これは……
彼方
真冬
……これは、僕にも分かる
真冬
魔力を感知する……そらるさん達の 言っていたことは、こういうこと なのかもしれない
彼方
真冬
また、そらるさんの表情が曇っている
彼方
真冬
周りを警戒しつつ、魔力を辿って 公園の中を進んでいく
真冬
そんな強大な敵を相手にして、 僕らだけで敵うのかな……
奥へ歩いて行く度、 そんな不安が頭をよぎる
真冬
ふと、隣から聞こえていた 足音がぴたりと止む
不思議に思って後ろを振り返ると、 その場に突っ立って、顔を 俯かせているそらるさんがいた
彼方
真冬
僕の名前を呼んだそらるさんに、 いつになく真剣な顔で見つめられる
彼方
彼方
何があっても、何が起きても……?
真冬
闇のトップとの戦いを前にして、 そらるさんも不安になって いるのかもしれない
そう思って、できるだけ いつも通りの笑顔で答える
彼方
だけど、そらるさんの表情は より一層暗くなるばかり
本当に、どうしたんだろう……?